気ままな語り倒し過去記録。
Case 26:
行ってまいりました、プリンス通算6度目の日本ツアー、日本武道館公演(11月19日)。
今年は自分が初めてプリンスのレコード(シングル「1999」)を買って丁度20年という記念すべき年でもあり、あの素晴らしいアルバム『レインボウ・チルドレン』リリースの余韻も残っているということで、どうしても行かずにいられなかった。周りが騒ぎまくるポール・マッカートニーも泣く泣く見送ったというのに。やはり自分にとってこの人だけは特別なのである。20年にも渡って新作アルバムを買う気にさせ続けてくれたアーティストなど他にいる訳がないのだ。
今回のライヴは心機一転「プリンス」の名を取り戻して初の日本公演であったわけだが、なるほど彼の世界が従来以上に開かれたという感じがした。ステージを決して広大なものに感じさせない、かといって自分の世界をこれみよがしに展開するわけでもない、均衡のとれた演出がなされていた。宇多田ヒカルのツアーにも参加していた敏腕ドラマー、ジョン・ブラックウェルや、あのメイシオ・パーカー御大など、バック・メンバーも最強の布陣(そんなに人数がいなかったのも効果的だった)を揃え、より分かりやすいプリンス・ワールドが目の前に広がったという感じである。一曲目のタイトル曲以下『TRC』の収録曲は、ライヴ的グルーヴがありつつも緻密なスタジオ作業の産物というニュアンスが強いだけあって、あまりライヴ映えしなかったという印象だったが、2曲目に「ポップ・ライフ」を繰り出した途端モヤモヤが一気にふっとびましたぜ。ポップ的な曲もロックな曲も、根底にあるファンクっぽさが前面に出て新鮮な気分で向き合う事が出来た。3曲目で早くもあの「パープル・レイン」登場だが(やはりこの曲は素直に感動するしかない。私にとってこの曲が占めるポジションのことを考えると、「イエスタデイで感動するんじゃねーこのオヤジ!」とほざく奴らがやたら腹立たしく思える)、今回のライヴでこの曲以上に心を揺さぶった曲は、そう、「サイン・○・ザ・タイムズ」なのである。
1987年に発売されたこの曲の持つメッセージは今もなお色褪せる事がない。プリ様がこの曲を残した事により、我々はいかなる「9/11以後」のメッセージ・ソングをも素直に受け止めることができないのである。飛びたがる人々は後を経たないけど、実際空には兵器が飛んでいる。ヒト科人間は成仏するまで素直に幸せになれないって何故? 人生いろいろ。さあ、アルマゲドンが来る前に、恋に落ちよう、子孫を授かろう。名前は"NATE"(男の子ならね。) どんな報道を聴くより、こんな風にすぱっと歌われた方が気分がいい。
最後はファンのみんなをステージに上げ、大グルーヴ大会。「ニューヨークの反響」「ラブ・ビザール」など意外な曲も飛び出す。(バラード・タイムでの「失恋」もよかった!) この演出には賛否両論あったようだが、何はともあれWE ARE ONEである。「ここで一緒に暮らしましょう」と言って欲しかったよな。私の両隣りはいずれも独りで来てた女性だった。プリンスを好きになると元には戻れないんだという言葉が、彼女達の表情の奥から聞こえて来たような気がした。一方前の席にはお母さんに抱かれた幼い子が。プリンスのコンサートを寝て過ごすなんてある意味度胸が座ってる。君の名は、そう、きっと「寧斗」(NATE)なんだろうな。
毎度の如く、彼のライヴを観た後は、「ああ、ここまで自分は大きな器じゃないんだなぁ」という抜け殻な気持ちが残る。その残り香から、不思議とポジティヴなエネルギーが沸き出してくるものだ。この人にならあと20年ついて行っても平気。

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F.F.O.P.に書くと多少長くなると思い、つなぎのつもりでここに持ってまいりました。只今年末ネタ大考察に向けて構想練り中です(修羅場の真只中でもあるのだが)。一曲につきどれだけ語れるか、思いきりまくる予定。あと前回更新後買ったものとしては、ポールのライヴ、ジョージの新作(いずれも語りまくりたい気持ちはやまやまだが、余力が.....)の他、F.F.O.P.でも触れた幻のバカグループ(サイケではない、と断言する)、ドライヴィング・スチューピッドのアルバムとか、元エスレフノックのミッコさんの新ユニット、Quinka, with a yawnなどインディ系2、3枚。ネタとしてはチュエル'sとか星野真里とかシングルを壊れ値で数枚。あと廃盤セール洋楽編として李博士(私も買ったよ!)、ザ・シャザム(いつか盛り上がったパワーポップの人達)、デヴィッド・アクセルロッド(2001年度新作! もう廃盤かよっつーか、出た事知らなかった)、リッキー・ロス(元ディーコン・ブルーの人)、ミック主演「ネッド・ケリー」のサントラ、キングのSF映画音楽のコンピの計6枚を購入。さあ果たして次回までいかなるネタが増えるか。
そうそう、中古レコード店の功罪ってテーマも考えたんだけど。これがないと、うちら生きていけないよ。やっぱり。でも付き合い下手な人がいなきゃそれも成り立たないと。複雑。

(2002年11月21日)
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