気ままな語り倒し過去記録。
Case 25:
先週はビクターの件でちょっと荒れましたが、その直後テイチクもコピーコントロールCD導入(第一回発売は12月4日出るビコーズのアルバム)という話題と共に、何かどうでもよくなってきたという気がします。勝手に騒いでどう状態が好転するのかという。両社が何に重点を置いてコピーコントロールしていくかは深く考えないとしても、両社に対してバックアップと協力を惜しまない自分としては、とやかく言う事により活動範囲が狭められることがまず心配なんです。web卒業して活路を広げたいってのは決して弱音じゃないですからね。まぁいずれにせよ両社とも、エイベックスと全く同じ理由を用いてCCCD導入に踏み切るってのだけは納得できないです。だって、好き者の味方ですからね。もち、オンラインでさほど貴重でもない音源を交換している香具師は好き者なんて呼びたくないですけども。
だから今後はCCCDに反対するという姿勢は続けるとしても、それを楯に訳のわかんない事を口走り暴走するのは自粛したいと思います。例えば以前アネットのライナー書いたN氏に触れて「CCCDのライナー書く人は信用しない」とか、そういう事をね。現に来週海鷂魚から出るピンク・フロイド・トリビュートのライナーは元ルビーズのミック立川氏が書いてる。フロイド語らせたら全世界的にもこの人の横に出る者はいないと思ってるからね(私は別にシド至上主義者でも何でもないし!) 今後の東芝とかワーナーの出方を考えるときりがなくなってきます。ヤなら輸入盤を買えばいいわけだ。(某店ではシガー・ロスの新作「輸入盤遂に入荷」って盛大に奉ってたぞ! やはり売る側も危機感は感じてるわけだ) 萩原さんのライナー断ったという気持ちは本当良く解るけど。私のような力のない者は抵抗したってしょうがないのですよ。
そうです。私は信じる処に対しては常に忠実でいたいと思っていますから。そしてテイチクのCCCD導入第一回発売の日は、我が至上のアイドルの一人、片瀬那奈が海鷂魚から歌手デビューしてしまう日でもあります。もうこれで身動きできません。CCCD反対バッチを付けて彼女のイベントに行ってる自分を想像なんてできないな。
果たして最後に残るのは? 老舗の意地コロムビア(吉本のレーベルの販売権を東芝から分捕った途端、でかいヒットが出てびっくり。しかもYOSHIKI介入でますます訳が解らない)か? 文芸系の意地キング(あたしンちのアルバムは他社から出るんだろうなぁ)か? カラオケ系の意地クラウン&徳間(コンピ・シリーズ開始に拍手)か? 放送局系といってもポニキャンと正反対の左寄りの意地VAP&トイズ(しかしドラえもん視聴率がその次の番組を下回ったのはあのテーマ曲に一方的に責任があると思う)か? オーディオ&PCメーカーの意地ソニー(ここも何やかんや言って、かつて程の反感なくなってるな)か? そして唯一の露骨反対派BMG(コンピ売りまくりで得た金はCCCD派他社からの移籍希望組資金にあてているのか?)か? そしてインディも意地を見せるのか? で、結局ハロプロとビーイングが(その件に関してはもういいでしょ?)
最近仕事してて、もしくはチャート見てて感じるのが、演歌勢の意外な健闘。しかし演歌は売る側も買う側も全然変ってない。他が落ちてるから快調だと錯覚するんです。といえども、最近は島津亜矢の歌心に感動してる自分です。そろそろ作る側にも明らかに意識改革が求められるなぁ。なんて言いつつ、本当はコピーコントロールカセットが出したいのではと勘ぐってしまう。未だにカラオケ・レッスン用私的テープ・ダビング問題は相当深刻みたいですからね。違う世代の問題だなんて無視してちゃだめ。MX者だって、所詮は同じ事ではないか。楽したいだけなんだから。
小言はこの位にして、最近買ったネタ...じゃなくてパッケージ商品についてちょちょっと報告して締めようと思います。ネタ大特集はあと1ヶ月後にでも(多分もう出ないと思うからラインナップは決定済みですが)
●ザ・レジデンツ/ディーモンズ・ダンス・アローン (Bomba BOM-22167)
大快作DVD『イッキー・フリックス』に続く新作。30周年を迎え新作、ツアーとますます精力的に分裂活動を行っている頼もしい目玉達。今回は彼等にとっての9/11以後という課題に挑み、病めるアメリカの奇形的側面をえぐり出す。音楽面で信じられない程のポップさを強調し、歌詞表現がますます直接的になっている分、奥にある恐ろしさがよりダイレクトに伝わってくるという彼等ならではの魔術がある。目玉の奥で何かが変っていようが、レジデンツという哲学はあと何年経ってもそのままであろう。あとは再来日を待ちたいところ。
●ジョン・レノン/マインド・ゲームス (EMI TOCP-67075)
「ジョンはロック」至上主義者には何故か軽視されている感じもある73年の快作のリミックス盤が登場。 同時期のストーンズ『山羊の頭のスープ』とか、73年頃のロックの音像は不明瞭なところがかえって魅力的だった気がするが、ここでのリミックスは各々の音の粒子を際立たせながら、人間ジョンの素の魅力をさらに前面に出した作業となっている。74年に表面化する心の荒みの予兆を覗かせながらも、優しいトーンで統一されたいい作品群。特にB面最初の4曲はジョン・レノンを語る時絶対避けて通れないと思うのだが....。3曲の「ホーム・ヴァージョン」のボーナス付。今月はいよいよジョージの遺作が登場だな。
●山下達郎/レアリティーズ (Moon WPC2-10001)
シングルのみの曲、デモ、カヴァーなど色々と集めた「レアタツ」。敢えてこの時期にレア・トラック総決算を行ってみせた達郎氏の意地に拍手。プラスワンの集会とほぼ同時刻に、FMの番組で堂々と反CCCDを訴えていたからね。そうした音源にも納得行くまで手を加えたところにさらなる芸術家魂を感じてしまう。数作前の「レンタルCD屋には行くな!」と同種の反骨メッセージがブックレット最後のページの赤い空白部分から伝わってくるような気がする。(サンクスにも某女史の名前がないし。一曲作詞はしてるけど) 内容....もちろん文句なしです。おまけのカラオケCDもやっぱ、学習用として重宝してしまうんだろうなぁ。
●深津純子/アザ・ブランカ (Novus J BVCJ-34021)
10月下旬突発的に新進女性演奏家がデビュー・アルバムを集中ドロップし、かつてのアイドル・新人賞レースを思わせる熱気にニヤリとしたが、その一角を飾るフルート奏者(「すみこ」です念のため)のデビュー盤。これは当たり。うん、やっぱりフルートはイイネ! と感じるのは、クラシックや現代音楽ではなく、こういったブラジル・ジャズ(?)を聴いている時だなぁ。フレッシュな響きと堂々としたたたずまいで、朝の陽射しにぴったりなアルバムに仕上がっている。ジョージの「サムシング」のカヴァーもあり。余興のような歌もあり。木製フルートの音に萌える。演奏家版鈴木重子(本人はちょっぴり益子直美似)の線を狙うかBMG?
●坂本龍一/CM/TV (Wea WPC6-10244)
教授のソロ・キャリア集大成と言うべきコンピが、通常のベスト盤、映画音楽集、CM/TV用の音楽集と3種類リリースされたが、CM音楽研究に精を出したい自分としては「要る」ものは『CM/TV』のみと判断。YMO以前の1977年作品に始まって、メガ・ヒットとなった「Energy Flow」(この位の長さが丁度いい)など最近の曲まで50トラック。かえって肩の力を抜いたという印象があるのが、渾身派の小林亜星と違う所で、こういう余裕綽々な教授の音楽の方が好きだな。個人的には「NHKニュースワイド」や「YOU」のテーマ曲が聴けて感動の嵐。細野さんに対しても嘆願したプロデュース/作品提供仕事集とかも是非実現してほしいところである。
●フォックス/フォックス (英Cherry Red CDMRED-222)
75年「オンリー・ユー・キャン」をイギリスで大ヒット、日本でもちょっとだけヒットさせたグループのデビュー作のCD化。中心メンバーは「渚のボードウォーク」の作者ケニー・ヤングと、謎の女性シンガー、ヌーシャ(実はフォーク・シーンで相当キャリアを積んでいた人でもある)。後に売れっ子プロデューサーとなったピート・ソリーもいた。良き英国B級ポップスの王道ながら、ヌーシャのエキセントリックな個性でただものではない世界をクリエイトしている。可憐な高音から妖艶なうなりまで変幻自在、しかも多重コーラスやエフェクターで色付けもばっちりときた。もう一つのヒット「イマジン・ミー・イマジン・ユー」共々10才の自分の記憶にしっかりあって涙々の再会。
●V.A./Fading Yellow Vol.2 & 3 ([国不明]Flower Machine FMRCD-1002,3)
今回何気なく買ったCDの中では一番の大当たり。副題に"US POP-SIKE & OTHER DELIGHTS"とある通り、ガレージ寄りではなくポップ寄りのアメリカのサイケの隠れ名作を集めた待望のコンピ。ソフトロック寄りではあるけど洗練度低めで、代りに陰りは倍増という、いわば「哀愁ソフト・サイケ」というべき曲だけが集められている。特にVol.2の方は超強力、8割程がキラー・トラックというべき曲で固められている。冒頭の3曲でまず死ぬ。VANDA最新本にも取り上げられた幻の名曲、ジュライ・フォー"Frightened Little Girl"が過去最高の音質で収録され追い討ちをかけ(隠しトラックはやっぱり、このB面のインスト"Mr. Miff"だった)、クリムゾンの「風に語りて」を予感させるハッピー・リターン"I Thought I Loved Her"がとどめ刺す。Vol.3は2に比べるとやや落ちだが、10才にして作曲・編曲・演奏を手掛けるマーク・ラディスの2曲にびっくりだ。あとモンキーズの「セールスマン」があのマイトレヤ・カリ作曲だったというのをライナーで初めて知った(但しレーベル名などクレジットは不完全です)。それよりVol.1 はどこに行った? ちなみにたった1000枚限定盤。今後はこういった形で、サイケ/ガレージのコレクターの精神からはぐれたポップな逸品が発掘されていくのだろうなぁ。まさにPSYRCHLEZとはこういった音に与えられるべき称号である(藁
●V.A./アワータイム〜ソフトロック・ドライヴィン・エクストラ・トラックス (Solid CDSOL-1054)
こちらはあの名シリーズ『ソフトロック・ドライヴィン』の再邂逅盤、当時いろいろあって5社から出たコンピに収録されなかった曲を中心にコンパイルしたアルバム。必然的にビクターとかテイチクの曲が多くなっているような気がする。しかし各社音源を理想的な形で並べ、一つのスムーズな流れが作られているという点はオリジナル『ドライヴィン』にはない良さである。土龍団のこの姿勢こそ、これからのコンピ編成において見習われなければならないもので、そのためには今後とも各社・プロダクションの意識向上を求めたいところ(CCCDはもっての他として)。千昌夫とかよくぞ入れてくれたって感じで大拍手だ。ちなみに梶芽衣子の1曲目は94年いきなり旅番組絡みでCDシングルが出ている(当時新曲だと思って買いましたよ私は。カラオケ入ってるし貴重ですよね?)
●V.A./25 All Time Novelty Hits (米Varese 302-066-329-2)
アメリカのヒット・チャートを時折賑わす変な曲を25曲厳選してコンパイルした、ネタ好きにはたまらない一枚。Dr.ディメントものと違って、全米ヒットものだけ収録という姿勢に潔さを感じる。当然そのDr.D絡みのコンピで持ってる曲も多いのだが、私にとっての感涙ものはザ・ピールズ「ファニータ・バナナ」の収録。66年全米59位を記録、当時コロムビアから国内盤シングルも出た曲で、オペラチックながらバカ度高いソプラノ・ヴォーカルが笑いと感動を誘うバナナっ娘の物語。そういえば「あたしンち」のお母さんに通じるんだなこの人間味。同じく当時コロムビアからシングルが出たスーザン・クリスティ「シャボン娘」(という邦題だが原題は"I Love Onions"!)とか66年には変なヒット曲がいっぱいあって(日本で言えば68年か?)、今後VOL.2とか出る際は是非入れてほしいもんです。
以上10枚、加えて10月31日始まった廃盤セールで計6枚。暴力温泉芸者『OTIS』(やはりこれが彼の中で一番面白いアルバムだな)、宮村優子『ケンカ番長』(声優道に行くにはやはりみやむー辺から入るのが妥当か)、V.A.『黄金時代シリーズ〜ちびっこソング編』(あの「怪獣カバゴン」とか、渋いキッズ・ソングがいっぱい! 我が心の根源)、同『漣健児のワンダーランド〜渚のデイト』(各社横断物では真っ先にキングが廃盤にするんだなぁと)、あと8センチ盤2枚。しかし6枚というのは低調だな。洋楽はどの位いくだろうか。
というわけで寒くなりましたが、皆様無理しないで下さいね。

(2002年11月4日)
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