よりぬきルル網日誌 2004年後半の巻
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| 2004-07-01 | ぱらばらばしゅわーちぱっぱっぱらっぽん |
今日はほんと七夕祭り(7/7新譜の準備、てこと)で気力が残っていない。大体昨日の深夜が大変すぎたんだよ。本来やるつもりなかったのにヒットパレードをものすごい勢いで片付けてしまって。
それを促した一因がこの一曲、「スキャットウルトラマン」だ。
昨日の「トリビアの泉」で「ウルトラマンがラップしている曲がある」として紹介されたようなのだが、その後2時間でその曲の情報を求める電波がルル網上で激しく交錯。というのも、昔からこの曲、うちらの間ではネタとして親しまれていたものだからである。「緩音夕」の第一集、「さわやか革命」でこの曲をプレイしたし、オフラインで初めてルル網同志が池袋の居酒屋に集まった時もこのネタで盛り上がった(まぁ、あの勢いは今後白紙から再現できるとは思えないのがほんと残念である.....時代も変れば年もとるということで.....)。
そういうことでルル網の随所にこの曲名が落ちているというわけである。歌詞や音源となるとそうはいかないが。この曲に限った事ではないけど。ルル網は「鍵」は提供するけど「楽になる手段」は決して提供しません。皆様の行動力を有効に使わせたいだけです。
で、いざ行動するとなるとまずアマゾンに向かうというのが常であるが、何ですかこれ。一応商品ページは生きているが、何せ9年前に出た8cmシングル、そう簡単に転がっているわけではない。しかし.....一時的ではあるが売り上げチャート、3位になってたんだよ......
そのあおりを食って(今は亡き)本家本元のスキャットマンの方も何と一時的に300位台に進出するというとんでもない事態となっている。本家スキャットマンと言えばスタンダード中古価格50円と言われてたんだよ! スキャットマンをリアルタイムで知らない世代がネタを有り難がる、そんな時代もやって来たというわけか(しかしウルトラマンを知らない世代が存在しないってのも不思議なものであり.....私の世代ならリアタイで見たウルトラマン、精々80あたり位までしか認めてないわけなんだが)。地位再向上のチャンスはひょんなことからやってくる。そして今日もどこかで50円シールを300円シールに張り替える者がいたりして.......(さらに幸運にもスキャットウルトラマンの在庫を発見した中古業者は、店頭に出さず即Y!オークションに流すと、そういうわけだな)
これでまた、世間がどんなものを求めているかまた一つ明らかになった。7/7新譜といえばマツケンサンバだな。
ともあれ、今月は本格的に武闘月間に入るつもりだ。そろそろ具体的に鉄拳振り翳さないと済まなくなってきたぞ。
| 2004-07-05 | 「こんなにこんなに愛してる」発売35周年 |
調子づいて書きすぎたのでちょっと絞らねばならなくなったぞ。何事にも限度というのがありますもんで.....まぁ、そのくせして必要不可欠な情報が100%入ったわけじゃないのが、ちょっと辛いですが。もうちょっとがんばってみます。そ、そしてさらに調子づいて予定外の仕事もやっちゃいそう(こちらには編成段階では全く関与してません).....
まぁ、こちらはwebを始めとした補助情報が周りに溢れている(ええいっ、51日以上前の日記なんかわざわざチェックする人いねーだろ)し、実体験も豊富ですからすらすらといけるんじゃないかと思います。問題は、いかにネガティヴにとられかねない言い回しを回避するかということのみです.....何せこわいですから、その筋(ええいっ、51日以上.....もうやめとこ)
つーわけで8月下旬には自分もがんばって営業に精を出そうと思います。いざとなったら司会だってやるぜ! 勘ぐりたい方は各種フライング情報を各自探索のこと!
今頃BMG社内では「うちでもおバ歌謡みたいなの出したいなぁ」という声が高まっているに違いない.....一応知っている人が最低1名まだいるはずなんですけど.....何かありましたら力になりますぜ(ただし円谷プロがアレの収録を認めるか認めないかで、イニシャル数設定が2桁変るかも....ってのはないか)
[思入] こんなにこんなに愛してる/涼川真里 (1969年7月5日発売)
くどい程言ってますが我が世界一最愛のレコードです。例年の如くこいつにリンクしときますんでこっそりチェックしてね。
で、その涼川真里さんがその次の次の次に発売した「白いシャム猫」というシングルがあるんですが、こないだの名古屋緩音夕で耳に挟んだところによるとこのシングルがとんでもない値段で取り引きされているらしいのですよ。こわーい。
というのも、数年前に和ものDJ界の超大物と言われているH君と仲良くなって、何本かテープを交換したのですよ。その中の一本にこの曲を入れまして。そしたらH君を発火地点に和ものDJ界津々浦々に評判が行き渡って....グルーヴ歌謡クラシックスに認定されちゃったようなんです。ほんと罪な事しましたなぁ。自分では散々不法コピーはゲロだとか言っといてこの有様とは....いや、別にレコード会社の神聖な営業領域を汚したわけじゃなくて、むしろ刺激してやったわけだからいいでしょう。
どこが「刺激した」って、その「白いシャム猫」が来月某コンピに収録されて甦るんですよ。皆、喜べ! と人事のように言うわけ。ちなみにB面の「時計」は例のベルギーのポップ・マニアの方が「凄い! 天才の仕業!」とか言って褒めてたこれも名曲なのです。御本人様、いろんな所に広げちゃって本当にすみません........
で、帰ってきて一気に仕事の続きをしようと思ったら雷鳴が....当然PCを立ち上げるわけにはいかず(まだ怖いもの)、昼寝。暑さもそんなではなくすんなり寝てしまう。蓄積されてたしね。
おっといけない。総仕上げ。例によって必要不可欠情報が全部入らない(個人的な想い出も含めて)ってのは辛いんだけど、物事には限度というものが付き物なので....と再び書いてお茶を濁すっつーか、ちょっと見回ってきたけどこわいです! 先月まで閑古鳥が鳴きまくってた某所などとんでもない勢いでヒートアップしてたりして。うう、迂闊に司会なんて言うもんじゃなかった(ええいっ、45日以上の前の日記なんて.....以下略)と、リアルタイマーの私だって思ってしまうわけです。
いずれにせよ、終始いい気分で書けました。この期間中、殆どアクセス解析をチェックしてなかったおかげでしょう(ならやめろって? 何かいいこともあるかもしれないからそれは無理だよ!)
[懐古] ヒット・ポップスの王道って
「ハロー・リヴァプール」(カプリコーン)ですが、すんなり我が家で発見。88年出た「懐かしのポピュラー・ヒット・パレード」という10枚組通販BOXの、MCA*1編に収録されていた。こういう箱がうちに一つ位あると実に助かるわけで。ただCD黎明期の作品だけに、音質的には気配りされているとは決して言えない。「ワイプ・アウト」なんて肝心のイントロが欠けているでは! で、「ハロー・リヴァプール」はユニバーサルが今も権利を持っているか否かは解らないのだが、こういう日本人向き企画には欠かせないと思うのでばしばし使ってほしいと思います。あとマッシュマッカーン「霧の中の二人」、これはソニーだけど。件のBOXのソニー編にはおなじみのシングル・ヴァージョンが入っている。しかし米コレクタブルズから出たマッシュマッカーンの2in1CDには謎のイントロ付きヴァージョンが、つい最近中古特価で買ったカナダのポップスのアンソロジー4枚組に入っているヴァージョンは、そのイントロに加え、エンディングの前にこれも謎のインスト・パートが挟まってたりして、シングル版より1分長い。少しづつ違うってのは厄介だけど面白い。
まぁ、うちのライブラリーの中に何があって何がないかって探索するのはかなり面倒なのは確かだわな。願わくば、ジョエル・ホイットバーンのビルボード・データ本をデータベース化、PCにインストールすれば各自のCDライブラリーの内容が追記できるようなCD-ROMが出ればと思うのだが。マニアの方のみならず放送局や再発レーベルや中ちゃんの方にも歓迎されるに違いない。5万円位までだったら絶対買うだろう。いずれにせよ、『僕たちの洋楽ヒット』とかのシリーズものを、道を極めるために全部買うってのは厄介ですよね。好き者ですから、ね。
*1:88年当時はワーナー・パイオニアがディストリビュートしていた。このレーベルのルーツを辿ると、実に50近いアメリカの大小レーベルにぶち当り、各々が興味深いストーリーを持っているのだが、そんな巨大化したレーベルも現在ではゲフィン・レーベルに吸収という形で、巨大なユニバーサル帝国のほんの一部にすぎない。ザ・フーの『マイ・ジェネレーション』が現在ゲフィンのレーベルで出ているのはそういう事情による。ちなみにあのA&Mも現在はインタースコープ傘下のユニバーサル・グループの一レーベル。
連日の11時間体育会系労働で意識がかなりおかしくなっているが、それにしても鉄の棒に直撃されるとただものではない痛さです。眼球に直接来なかっただけ救われた。
[独言] シルクの似合う朝
それはともかく、今朝の通勤電車で.....
たまたま空いたんで座った端っこの席の丁度向い側が見事な程眩しい肌の白さを露にしつつうとうとしていた娘さんだったので、いかんと思いつつ一睡も出来なかった(もし隣に座ってしまった場合は、もちろん一切の意識を殺す.....ふりをするっつーわけ)。その時耳元で鳴っていたのがこともあろうにアイズレー・ブラザーズの「ビトゥイーン・ザ・シーツ」だったんで脳内妄想状態がえらいことに。朝も早うから何と不謹慎な。困っちゃったです、ほんと。そんなことしてるから揺り返しとして目をやられたってわけかよ。
ちなみに一人おいて左隣にはいかにも純真そうな、にもかかわらずたたずまいが体育会系(要するに顔面とそれ以外が両方ストライクってこと)の女子高生が座っていたので余計困った。その間を少し間隔を置いて埋めていたのが典型的なおやじである。つーかこのおやじがもう少しどっち側かに寄ってれば前に立ってたOLっぽい小柄な人もちゃんと席に着けたと思うのに。
要するに、夏だからってモジョを出し惜しみしてると、それにより迷惑を食う人だっているということです。まぁ東上線下りは7人掛けの席でおやじ4人と並んで掛けるだけでとんでもなく窮屈に感じるもので。
何ゆえに朝から「ビトゥイーン・ザ・シーツ」だったのか。今日はたまたま、久保田利伸選曲による90年発売のR&Bコンピ『KISS MY THANG』を聴いてたというわけで。最近はめっきりこういうアーティスト選曲のコンピって少なくなってきたな。どうせCD用にデジタイズされた音源を寄せ集めするんなら、こういうポリシーの一貫したコンピをどんどん出すべきだと思う。ソニーは他にも電グルとか奥田民生選曲のコンピがあったはず。この久保田コンピも渋い所と超王道を絶妙に交えていて、しかもフル・フォースの「Child's Play」みたいなバカなスキットを入れてるところがさすがだと思うんですが、最早ソニーにはデフ・ジャムやトミー・ボーイやタブーの音源の発売権がないからなぁ、再現は無理だな。
つーわけでアレを買ったらまさに毎朝が私製びっくり箱コンピの世界でしょう。まぁ、限界があるのは仕方ないですが。好きな曲だけ入れまくるぞ。
| 2004-07-25 | むやみに曲名をここのタイトルにしないほうがいいかも |
mixi経由の場合「おすすめ」だと思われる可能性があるので.....いや、もっとパーソナルなことを書くためにもう一個日記を用意してもいいんだけど、そこまで実行する体力的余裕はないか。いずれにせよ、エネルギーが膨張気味。
そういえばもう一週間ほど前の話になるが、テレビのリモコンを適当にいじっていたらどっかのU局でビョークの新作に日本のヒューマン・ビート・ボックスの人が参加してるという話題をとりあげて、それを受けて「平井堅が昔『キミはともだち』で.....」なんて司会の小娘が言い出したんだよね。おいおい、それって今年5月19日発売の曲だろが! しかも未だに売れているセカチュウの曲の方が「昔」じゃん。
この小娘は一体幾つまで生きるのだろう、暖かく見守りたくなってきた(爆)。確かにね。致命的なダメージは「昔の事」って言い切れないよこの歳になると。だから余計苛立ったんかな。
あっ平井堅と言えばもう一つ書きたいことを思い出したが、別の機会にしとこう。これもよ〜く考えると不道徳な話なのだが。
昨日の続きになるけどその「香り」を思い出すため昔のF.O.P.のログをチェックしてたら、なんか凄いことに。99年のある時期にだいたひかるの話題で盛り上がってたよ! しかもはなわ、北陽、ダンディ坂野の名前もあった。確かに、当時のルル網コネクションにはお笑いも「あり」だったわけだ。Sさん元気ですかぁ?
| 2004-07-26 | ルルル、ルルル、ルルルールルルル |
しかし凄いことになってましたねヤフオク。いや某GSの方じゃなくて、そっからちょっと遡って.....何なんだ! 大和京子の「予感」*1にこの値段???
確かに今月上旬この曲名で何件かサーチがあったので、もしかして次の『おバ歌謡』に入れるなんて動きがあるとかそういうのかと思った。見てるしかないヤフオク・ヲッチャーはこういう時にサーチエンジンを使うってわけか。で、このレコード、家にあるのは例のCBCシール付のやつなのだが、確か購入価格900円。大好きな盤になると大抵購入価格と、その後どこで発見したかまで覚えてるものだ*2。どこがどうなってその30倍以上に? 確かに解放ミニスカ同盟の本に載ってたってのはあるけど(ちなみにあの本、自分的にはなんかなぁで未購入である。根本氏がいないからかな?)。
今ルル網夏の特別アンケートってのやってまして(はてなキーワード経由でいらっしゃった一見さんもこの際ぜひどうぞ!)、そこではヤフオクを含むネット界の暗部とかを合同解明すべく色んな方の意見を聞く事にしているのだが、この件でますますヤフオクが解らなくなった。と同時に、ヲッチャー脳裏に特定の要注意人物像が形成されるってのも納得した。以前某巨大掲示板の某4人組板の某スレ見てた時、実感しまくったもの*3。好き者同志仲良くしたいって気持はあるが、「ああ、こいつには勝てっこない」って思ったらそんな気持も萎えるってものなのだ。ほんと。金のあるひとに余計なことは言えません。ついでにそういう強気者がすぱむ如きを怖がっててどうするのだ。
えっ「宗内さんのページのせいです」って? お願いだからそれだけは言わないで........ただでさえ堪えているのに(ちょっと上にある7/5のエントリー参照)。
*1:ちなみにこの曲はある意味「ルル網の母」である。
*2:ちなみにこれに関しては95年、今はなき数寄屋橋ハンターに東芝のプ□モ盤が50枚程入った箱があって、その中にあった。500円だったっけ
*3:そんなこんなで「懐メロ板にも.....」なんて迂闊に言っちゃったんだよ、すまん
| 2004-08-04 | 色んな感情が雑ざりあって悪酔い状態 |
怒りとか嘆きとか弔いとか.....特に朱里エイコさん死去のニュースは、悲しみの影から覗くなんとも言えない複雑な感情にどうしようもない気分にさせてくれるのであった。
晩年の彼女は精神的にも良好ではない状態に追い込まれていたのだが、某テレビ局が「あの人は今」みたいな企画をやる度引っぱりだされてきて、絶頂時を知る者とそうでない者の両方に違った形での特異な印象を与えるのを見るにつれ、「それでいいのか」と思うのであった。
晩年のスキップ・スペンスやシド・バレット(えっそれは違うだろって? いいじゃない、たかが例えなんだから)がマスコミに引っ張り出されてその病んだ精神を万人に晒す、なんて所を想像したら、それはそれでロック・ドリームの一部の溶解を錯覚するようなものである。晩年の朱里さんの晒され方は、まさしくその歌謡曲版としか言い様がなかった。そっとしておくべきだったと思う。
自分だってある時点では変な騒ぎ方をして、反省することこの上ない。我々は名歌手としての朱里さんを永遠に脳裏に焼きつけておきたい。
名歌手がいい状態を長持ちさせる為の最大の要素は、いかに己にでかい気合いを送ることができるか、それ以外にない。決して信仰によってもたらされる力だなんて思いたくない。
深刻な気分になってたら今度はヨーダがレコ協の会長も退任って.....こちらの方は俄然面白くなってきそうだぞ。できればあまり輸入盤のセールスに左右されない、違法コピーに対してもどちらかと言うと何処吹く風なスタンスのところの社長にトーチを渡すべきだな。ってことはC社を立て直したあの人しか考えられないか。明日もきっと愚痴だろうなぁ。千佳やんがめざましに出てないから余計に。何か今週(=2日〜4日: 追記)出てる新人アナ、まず最初に名(おっとまずい、これ以上は個人的すぎる感情に関わるため省略)
| 2004-08-09 | まともに出すわけないメールの返事は、ここで晒す |
>はじめま?て☆西本と申します。えーとですね、
>似前メル友募集してましたよね??その書き込みに
>とても興味を持つててアドレスを控えてたんです。
>ちよっと前の書き込みでしたけど。
>ぜひぜひ仲良<なりたいと思ってるんです☆
>自己紹介を致しますね☆
>西本裕香、22歳でフリー夕ーをしております♪
>スりーサイズはまだ言わないほうがいいかな(笑)?
>そんなワケでして、西本、お返事待っておリます!
>趣味や、どこに住んでるのか教えて欲?いです☆
>あ、あと何て呼んだらいいでしようか?西本のことは、
>西木と呼んでください☆
どうもありがとう。当方おやじだけどちょっといいかな*1。まず、ちよっと前って2年以上前の話だよね。よく控えてたもんだね、そんなに長い間。あなたがメールをくれたこのメアドには僕にとって執拗に痛い要素が入っているから今は公にしていないのですよ。今どきのコは2ヶ月前に出たばかりの曲でも平気でオールディーズと言ってしまう*2わけだけど、だとしたらあなたの時間感覚は可笑しすぎるよ。しかもメル友募集なんて.....もしそのメアドを公にしていた時におおっぴらにメル友なんて募集してたら、僕は今頃心にとんでもない傷を負ってインターネットどころではなくなってたはずだよ。まず仲良くなりたいっていう概念以前に、平気でそういう事を言える態度を問いますよ。大体ね、そんな単純な動機で同じようなメールを多数の人に送りつけたり、複数の掲示板に書くって事自体、デリカシーがなさ過ぎると思うよ。僕なんて一度.....おっとやめとこう。あなたの狙いとは全く関係ない話なので。
とにかくね、その手のお誘いに純粋な動機ってものが含まれていないのは見え見えなので、これっきり退散させて頂きますね。あ、あとあなたの事はヴィシャススパマー西本として随所に触れ回るつもりです。巨大掲示板とかね。*3さようなら。
......なんて書いてまともに返信すると渦が余計に広がって大変な事になるだけですよ、悩める同志の皆さん。こういうとこでこっそり書いておくと後で面白いことになったりしてね。最近はもう一つの完全非公開アドレスの方にもウィルスメールが来始めるし、一体どうなっているのだ? あと某人気女性演歌歌手に名前がそっくりの有名スパマーもいらっしゃるようなので、気をつけて下さい。
えっ、こんな私は一度だけ丁寧にお断りのメールを書いたことがあります。そこここの掲示板からアドレスを拾いまくってそれを対象にスパムが大量発射される、なんて概念がそこまでメジャーじゃなかった頃の話。少なくともそうさせるだけの☆に恵まれてた時期だったしさ(おっと......) 逆に言うと周りが見えなさすぎて小心者になってたというわけだ。その時罠にはめられたのかもしれないな。反省。
*1:もち、本気ならばそんな事を書くわけない。
*2:7/25のエントリー参照
*3:もち、自分本来の神経ならそこまでする勇気はない。
世間は五輪一色ムードだし、それ以外の情けないことに対して不平を言い出すと大変な事になってしまいそうなので、この期間を利用して我がweb生活初期の色々なことを振り返ってみようかと思います。ナイスなコミュ仲間もぼちぼち来てくれてるようなので。(しかしはてなの日記だと見る気なくなるって人も確実にいそうで、その辺は悩みの種だなぁ)
私がMac第一号機を手に入れたのは1995年12月の事。悩む間もなく、ビギナー向けローコストモデル・Performa588でした。当時windows95発売で大変な事になっていたから、それに刃向おうという気もありまして。もっともMacに対する興味が最初に芽生えたのは92年頃で、順調にいけばもっと早く買ってたんだろうけど、やはり例の歌謡曲ショックで相当遅れたというわけですよ。
インターネットに最初に接続するまでにはあと約1年待たねばなりませんでしたが、それまでのMac生活に於いて重要すぎる指針となった一冊が、Yuko Nexus6著「サイバー・キッチン・ミュージック」。これには影響を受けすぎました。何せ最後の68K世代、ローファイ過ぎる環境でも充分に妙な音が作れたんですから。調子に乗って5秒ノイズ作品をばしばし作り、Mac雑誌のおまけCD-ROMに収録されたり。無理してアップグレードなんかするもんかという哲学は、この時に形成されたようなものですね。ちなみにこの時から採用されたRacco-1000というユニット名は、今や「あたしンち」の予告編アナウンサーとしておなじみテレ朝・萩野アナの、某ゲーム番組内における「ラッコは千差万別ですね」という発言から頂いたものです。この名は01年以来封印していましたが、そろそろ復活させようかなと考えてたりして。
で、いよいよ97年初頭、最早何bpsか忘れてしまったのろのろモデムを繋ぎ、ネット生活をスタートさせました。もちろん最初に出したメールの相手はYukoさん。4月から自分のサイト「45」をスタートさせ、主にMac雑誌で拾ったそそるサイトをサーフしながら、ヴァーチャルな同志構築に着手していったわけです。でもなかなか思うように行かないもんですよね。
そうこうしている内に9月某日、一通のメールが。これで目が覚めた、みたいな。次回に続きます。
| 2004-08-16 | 昨日の涼しさで逆に頭がやられちゃったみたい |
話を先に進める前に。92年頃Mac購入に対するモチベーションが作動し始めた理由って、やはり音楽制作に役立てたかったからだと思う。当時はまだPCで音楽をやるという概念が全然なくて(当然プロ用の専用ハードとかは別な話としても)、テレ東でやってた「タモリの世界は音楽だ!」って番組で視聴者にMacプレゼントしてるのを見て初めて認識したようなものなのであるが。Macを使って打ち込んだ音楽を速度変えたりランダム転調して曲を当てさせるクイズとかやってたんだよね。ええ、喜々として当ててましたよ。そういうのになると強くなるわけ。
その頃は相変わらずちゃんとした曲も書いていて、いつか素敵な歌い手が現われた時の為にストックしてたり(前にも書いたけど、うちの近くの路上で歌いながら遊んでた3人の女の子を発見した直後、その気になって5曲程デモを録ったり.....結局実らなったけど)、ただ楽器を弾きたくなかったわけで。相変わらずヘボいギターは弾いていたけど、生活環境の都合上思い切ることができないし、職場仲間とバンドを組んで一旦はベース担当になりかけるも、ドラマー候補の生活環境の都合(またかよ)でこれもポシャり。曲作りだけならば、簡単な打ち込みマシンでもよかったんだけど、まぁワープロとしても使えるし、色々面白いことできそうだなというわけで。
で、次の段階に向けてがんばろうと意気込んでいた時に、運悪く「DuBiDuBi東京」とか「スナッキーで踊ろう」とかを聴いてしまったのだ。あまりの衝撃に、こんな誰の為でもない曲ばかり量産してどうすると思った。暫く曲作りは停止し、ネタ探求に1000%の情熱を注ぎ始めたわけですよ。
それがいい感じで収まってきて、あと膨大なコレクションの整理のためにも役立てねばというのもあって、パフォーマ購入となったわけです。その翌月位にYukoさんの本と巡り会ったと。
今改めてweb初期の頃の心理に戻ってきてるのは、創作意欲が再び前向きになっていることの証かもしれません。CCCDだなんだ、そんなネガティヴなファクターに八つ当りするくらいなら内面からポジティヴにならねばと。いいヴァイブを随所から感じ取るためのお膳立てが、SNSやらなんやらによってもたらされている気がするんです。
さてと、前向きな気分になったところで.....昨日の続き、はやはり明日(でいいのか?)
| 2004-08-18 | 暑さ復活でますますやる気なくなる |
よね家に帰れば。昨日やっと未来玲可サーチ騒動の真相を有難くチェックさせて頂いたんだけど(11日のコメント欄参照)、具体的には触れないとしても、ニュー速板って決して素通りできない場所だと思う。チャーリー・ワッツの心配なニュース(まぁ恐らく今度のストーンズのライヴ盤は買わないことになるんじゃないかと思うが)とか、デイヴ・デイヴィスの同様なニュースとか.....気軽にコミュニケーションしてる間にその手の事柄に通り過ぎられると悲しいよなぁ。しかし同様に、そこを見て初めて知った、CCCDに関しては一枚屋を貫き通したキングが、その一枚屋の座をも返上〜即ちCCCDで出した陰陽座のアルバムをこっそり通常CDで再発していた〜なんて天晴なニュースは、素通りするわけにいかないもんなぁ。やっぱ、メイン購買層に絶対的威厳がある(?????)メーカーは違うね。業界全体の脱ヨーダ・アクションの先鞭を切ることになるか。
さてと、97年9月某日に一通のメールを受け取った話を期待している皆様の期待は裏切りたくないので、さり気ないながら今日書こう。多分明日はもっと悲しいことを書いてしまいそうなので。
当時Racco-1000は毎月4篇程のペースで30秒前後のアホ音響/ノイズ作品*1をweb上にて発表していたのだが、それに対するファンメールが一通届いたのである。しかも相手は女性の方だった......不届きながら、こんな体験初めてだったのだよ。ときめかずにいられますか。
後日、その方が自分より年上で、しかも旦那さんがいらっしゃるというファクターを知った時でさえ、決してショックを受けなかった。そう、web上の友情って、深入りしなくても本気になれてしまうものなんだとその時感じた。何せそれまでの13年間というもの、こっちからポジティヴになるなんて経験は一度もなかったんだから。これで開かれたという気がする。
当時頂いた女性の方からのメールで他に印象に残っているのが、突如某ポータルサイト見てやって来ました、私のサイト見てね〜って無邪気に書いている方からのものであった。今そんな文面のメール見たら、絶対スパムだと信じ込んでそのまま捨てるんだろうが、当時はまだそんな概念なかったしね。返信して即仲良くなった。相手の方もとてもいい人で、その後2年くらいweb上での友達関係が続いたのかな。そんな気ままながら有意義な日々が続いたのだ。
その調子に乗って、自分のサイト開設7ヶ月目にして初めて掲示板"Fields Of People"*2を設置した。途中"New"とか"Final"を付加したり、一時期借りていたサーバの都合で環境変更を余儀無くされた時「よし、ディストーションをかけるぞ」なんて名前に変更した時期もあったものの、この名称にはずっとこだわり続けていた。初期の他愛無い書き込みを見てると、それこそソーシャルネットワーキングと大差ないという感じがするのだが。実際その時期書いて下さった方何人かとSNS上で再会したりもしているし。
そう、SNSって、アフターwin95世代(って言い方はなんであるが、敢えて言うならば.....)にとってはまさしく「原点回帰」なのではないかと思う。その後ルル網周辺を襲った様々なweb上の捻れを考えれば。その萌芽は、1997年12月のある日に.....ときめきから葛藤へ。翌年1月と5月と9月に起った出来事が、浮かれていてばかりはいられないんだと我が心に大きな爪痕を残した。詳しくは書きません。明日もっと悲しいことを書いてすっきりしたいからね。
*1:当時のwebサーバの容量及び我がMacの情報処理スピードの限度を考慮して、その位の長さのモノAIFFファイルでないと対応できなかった。
*2:題名の出典は最近サンデイズドからCD再発されたばかりの米国のクラシカル・ロック・グループ、アルス・ノヴァのファースト・アルバムに入っていた曲のタイトルだが、同曲はむしろムーヴのセカンド・アルバム"Shazam"でのカヴァーの方がおなじみだろう。
| 2004-08-19 | LET IT BE (20th Anniversary Edition) |
20年前の8月19日がいかにして私の心に深い傷痕を残したかについては、かつて一度ルル網のあるページに書き、辛うじて現在もルル網内のどこかに保存されているコンテンツに記されているので、その気のある方はじっくり探してもらって結構ですが、それにしてもほんと青春真っ盛りの頃に失ったものはでかいと未だに感じるのは、その後人付き合いに的を絞れば不器用な人生を送り続けたからに決まってる。結婚して子供とか出来てしまえば、もうお構いなし。全ての葛藤に勝つ笑顔には逆らえないよ。
逆に言えば、好き者にとって恋愛感を説くってことがいかにかっこ悪いかの裏返しなんだろうなぁ。その手記を書いたしばらく後の誓い、「もう妄想なんてごめんだ。これからは、目の前のときめきを大切にして生きて行くことにするよ」なんてうわべだけの天国マニフェストに過ぎなかった故に。
あの翌日喫茶店でふと流れた「レット・イット・ビー」に涙が止まらなくなり、しばらくは全く生きた心地がしなかった。父の体調もその頃から悪化し始めたのも影響して.....はっきり言ってあの頃の自分はなかった方がよかった。あの頃、インターネットがあって、SNSがあったとしたら一体.....と19歳になった途端喜々としてmixiに飛び込んできた若者の足あとを見て思った。
好きだと ひ とこと言えればよかったそれだけ
愛してる と 言う勇気が消え去る前に
この心痛 み 出したらきっと一生止まらない
さあ明日から元のペースに戻ろう。厳密には13日〜19日だったんだね、トラウマ・アニヴァーサリー・ウィークってのは。それにしても25日祭りは規模でかすぎ。
トラウマ記念週間は終ったけど、懲りずに我がweb生活黎明期のことを書くよ。
98年の1月、夢みたいな出会い転じて人格の衝突に端を発するいやな事件が一つあったのだが、それにもめげずF.O.P.は新規獲得者で大賑わいを続けていた。特に音楽的にマニアックな展開に走る前、「ボキャブラ天国」を軸にお笑いの話題で盛り上がるのが定例となってて、今となっては意外であるが、そんなお笑いネタに絡んできた一人の女の子がいた。で、その子の音楽的趣味が、若い癖してほんとよく掘ってるねとしか言えないストライクゾーンバッチリもので、一応純を装っていた私は「会って話をし〜てみ〜た〜い〜」(byテリーズ)モード爆発状態。でも結局そのコは学業の都合等で自然とF.O.P.仲間の輪から外れていった。
それから約7ヶ月後、某ソフトロック系サイトの掲示板で、そのコと再会した、と思った。でも実際webコミュニケーションをとってみた結果、別人だということが判明。しかしハンドルネームはおろか、いい音楽の趣味、フリッパーズ好きでしかもお笑い好きという事実まで共通していたとは、これぞwebの不思議だと感動してしまった。しばらくF.O.P.での交信を続けた。さらに全く別の掲示板で3人目を発見。そのコもお笑いとフリッパーズ好きだったのでまじびっくりだ。ただジャニ好きという一面が他の二人と違っていたのだが。
そんなことを思い出しながらmixi見てたら、このハンドルネームを持つコを23人も発見した。本能的に足あとをぺたぺたした。きっと彼女らのうち最低一人はあの3人の内の誰かと同じ人だと読んでいる。
これがSNSだ、but I like it。もしここまで辿り着いたら何か言ってね:)
来週の末から色々な用事のため遠出をすることになっているのだが、オフ計画が潰れたのに続き、急遽大変な予定が入ってしまったので、再度日程を練り直さねば。うん。どきどきしてるんだけど、秋までは言えないよ。
| 2004-08-28 | まじで千佳やん握手会を凌ぐ今年最大の体験かも |
恒例の関西紀行初日。レポートの方の文字数が相当多いので、イントロは控え目に。それにしても十三は怖かったよぅ。歌舞伎町と蒲田を掛け合わせてもまだお釣が来るな。でも、ファンダンゴはある意味聖地なんですよ(即ち、ハロプロ的に.......)
[実演] ニーハオ! レコ発ライヴ「キラキラ☆パラダイス☆カ」@十三ファンダンゴ
その聖地で行なわれたライヴに、遠征期間関東に渦巻く様々な誘惑を蹴って押し掛ける。それ程今の自分にとってニーハオ! は魅力的すぎるバンドである。初カセットを手に入れて約4年、長い片想いの日々を経て、今年ミニ・アルバム2枚リリース、一気に弾ける。そんな彼女たちのこだわりが効いたレコ発記念ライヴ・イベント。恐る恐る会場に辿り着くと、既に彼女達を主宰ライヴにブッキングした経験もあり、その件も手伝って昨年のDJイベントで急接近したふなまんさんと合流。ゆっくり談笑する間もなく、ライヴが始まった。
オープニングはアコースティック版というか、最低限のパーカッションのみを加えたほぼアカペラに近いユニット、ミニーハオ! で登場。ロック的要素を欠くと、ますます楽曲の前衛度が際立つのも面白いが、そんな中でもサービスを欠かさないのが彼女達のいいところで、まずは軽いジャブ一発。
2番手は近頃好き者達の間で評判が高まっている女性2人組M.A.G.O.。片割れの冨岡映里さんは言わずと知れた元ザ・コケッシーズで、ライヴ見るのは実に7年振り。コケッシーズ時代担当していた「静かなる狂気」がますますエスカレートしつつ、さらにエッジが激しく、しかもセクシー度さえ加わったサウンドが、もう一人の担当するサンプラーと激しく衝突しながら繰り出される、今までにないタイプのガール・オルタナ。途中ギターの弦が切れて、張り替える間を利用して絶妙のトークを効かせるなど、見せ場も心得ていて面白かった。9月20日には岸野雄一社長のライヴにも登場する予定で、今から再邂逅が楽しみである。
続いてのmilky-chuは、アグレッシヴなハイBPMテクノ/ブレイクコアに、人間味を加えるスタンダップ・ベースとピアニカの生演奏でユニークな世界を展開。のっけから激しく煽られて気分だけモッシュ。この人達はある人物のプロデュースに関わっているので、何かが起こるのではと期待はしていたのだが、3曲目でいきなりその奇跡が.....いつのまにかステージ上に、その「ある人物」がいるではないか。
他でもないEeLである! ! !
もちろん、手焼きCD-R時代からずっとファン(ハロモニ。のオープニングでおなじみ「Who Can Teach Me?」も最初のDJイベントで早々とかけさせて貰いました!)だったが、生体験は今回が初めて。いきなりの全身オーラに早くもクラクラ。オーディエンスを含めて皆が熱く盛り上がっている間も、ひたすらクールに自分の言葉を噴射する姿に、心と目がセットで点になってしまった。例のおニャン子パンク・トリビュートに収録されていた「恋はくえすちょん」も生披露され、エキサイト状態に点火! この曲でモッシュ気分になれただけでもよかった。目の前ではジャージ三人娘が飛び跳ねていたのに......Thanks EeL! 6月5日を凌ぐ神々しい体験をありがとうございます(はぁと)!
EeLオーラが全身に残っている内に始まった今夜の主役、ニーハオ! の演奏。やはり、期待していた以上に凄い。煽り楽器を持たないジャージ乙女3人の無邪気かつアグレッシヴな戯れは、生で体験すると余計に効く。近ごろは「何がガーリーよ!」みたいなアティテュードの、アンチ乙女系みたいなバンドにやたら注目が集まっているが、ニーハオ! はその一派と思わせておいて実は違う。サービス精神と乙女心を捨てる事なく、身体的に予測不可能な領域を常に追い求めている。だから安直に踊る事を許さないのだが、そんな屈折した運動神経を笑顔と流し目でコロッとほぐしてしまうのが、彼女たちならではの魅力である。本編ラストでのラモーンズ「ロックンロール・レディオ」*1のカヴァーは実にはまりすぎ、可愛すぎ。
まぁとにかく一年に一度体験できればいい方である、全アクトにやられまくったライヴだった。特にEeL.....話しかけるのもやっとな状況ですみませんでしたが、まずはやはり主役のジャージ三人娘の演出力に乾杯と行きましょう。終了後さすがに一人は心細く、ふなまんさん(彼の洞察力が光るライヴ観戦記はこちらにて.....)と十三駅前のラーメン屋へ。流石に体力が残ってなかったので一駅だけ電車に乗って新大阪のホテルの部屋に戻った。
*1:日本盤歌詞カードで聞き取れず伏せ字になっている部分では、伝説のガレージ・バンド、バーバリアンズの義手ドラマー、モウルティの名前が歌われているのだが、そこを「ニーハオ!」と歌っちゃってたのも実にかわいい。
| 2004-09-07 | もしアーティスト自身がコピーコントロール機能を装備したら |
まず真っ先に起る事はGIZAの崩壊だな(す、すまん....)
相変わらず風は吹き荒れているし、スト敢行確実でますます心が荒れる。まぁそれはおいといて、まさかこれはないだろと思われたものをたまたま(検索ではなく)web上で見つけてしまった時のショックはただものではないなぁ。何がって、リユニオン「ロックは恋人」(74年全米8位)の歌詞ですよ!
歌詞と言っても、サビ以外はその当時までのロックの曲名とかアーティスト名その他諸々を早口でまくしたてるというもので、小学生時分で聴いても全く訳が解るわけないが、80年代になって再会(トレイシー・ウルマンがアルバムの中でカヴァーしてたり)して以来、ああなるほどと思い始めた。90年代にBMGから出た70年代ヒット曲集みたいなCDにこの曲も入っていたのだが、歌詞カードは当然サビ以外「聴き取り不可能」でお茶を濁していた。我慢できなくなって、倍速録音可能な4トラックMTRでこの曲を高速録音し、通常スピードで再生、それをピッチ・シフター使って普通のピッチに戻して一生懸命聴き取ったりもした。
今回発見した歌詞と比べたら大体半分位合っていた。それにしてもよく考えたもんだなぁ、作った人も。ただ今回発見した歌詞(恐らくサイトの人が聴き取ったと思われる)も一箇所自分の解釈の方が正しいんではと思う部分があるのだが。
そんなわけで微妙にあちら側と呼応した内容にしてみました。このままでは日記のコンセプトも変更せねばならなくなるかもね。
ほれっ
というわけで家にいます。くーっ、後で各種レポート嘗め読みして悔しがってやるっ! 「カラ天」歌ってないことだけを祈る。
アレンジも酷いけどな、なんかなぁ......と某CMを見てつくづく思う(土曜9時台ですよ、当然あの番組ですよ! 諸岡さん一瞬だけどありがとう! さやか逝け)
生涯好きな女優を5名挙げろと言われたら必ずそこに入れるに違いない人にW.A.さんがいらっしゃるのだが、もし私が94年9月5日に有休をとって朝の芸能ニュースを見なかったら、この人が結婚してたことを未だに知ってなかったと思う。まぁ、もう35歳(現在)なんだし、女優一筋ってのにも何か違和感あるのは確かだけど。
で、今朝新聞見てたらこの人が「家族で楽しむ云々」という記事に出てるのを雑誌の広告で発見。この期に及んでこの人に家族があるってのを知ったらもっとショックだったろうに。ただでさえその雑誌が「灯(以下略)
久々に予兆コーナー。来週出るユニバーサルの紙ジャケシリーズはプログレ系なのだが、その中にアース&ファイアーが3枚ある。大ヒットした「シーズン」が入ってるファーストはまだ過渡期の音と言う感じで、ダッチ・ビートの名残りがありそうなので買ってみるか。とんでもない穴開き仕様の特殊ジャケってのもそそるし。
しかし何が可笑しいって、同じユニバーサルから出た「シーズン」収録の某コンピの裏ジャケに載ってる簡単解説、アーティスト名の横にささやかに「誤植ではないです(笑)」って書いてあるんだよね(はい、解るでしょ)。同じアーティストなのに、一方ではこんなふざけた手で非マニア系を釣っといて、もう一方ではマニアックな紙ジャケ発売。洋楽班の両極がここまでかけ離れているレーベルって滅多にないよ。やっぱ元を辿れば100を越えるレーベルに行きつくんだから仕方ないか。
てわけでユニバーサルに紙ジャケ発売リクエスト。米国ミュータント・サイケ編。ハルミ"Harumi"*1、アップルトゥリー・シアター"Playback"*2、クリサリス"Definition"*3、トロール"Animated Music"、H.P.ラヴクラフトの2枚目.....誰も聞いてないか。
呑気な話をしている一方でルル網内には激震が走っている。まぁ、実際はそれ程でもないし、自分の判断なので別に深刻ではないんだけれど。要するにルル網ヒットパレードが終焉したとそういうわけです。ルル網内部のページからの表面的リンクは消滅しています。但しサーチエンジンでヒットパレード内のワードがヒットし、それを辿ると、暫くの間.....まぁそれが結論なんですけど。詳しい事ははてなみたいな場所でぐだくだ話すものではないのでまた別の機会に。
要は第三者が絡んだ時にどれだけ深刻に化すかだよなぁ。
*1:ネタ曲として語れる音楽の中では最も演奏時間が長いと思われるあの"Samurai Memories"が入ってる。
*2:一応スティーリー・ダン絡みなんだよ!
*3:結構好きな人、気になる人多いと思われるのに一度も公式再発されてなかったが、05年になって遂に英国Rev-OlaからCD化された。
年末年始の短い休みとかわずかながらの夏休みを挟んで大労働するよりも、こうして飛び飛びに仕事してる方がなんとなく安心して気合い入っちゃったりするのはどうしてだろう。まぁ、休みの時はしっかり自分のことを進めないとね。
今日もCCCD衰滅への道の話になるけど、主力の2社がまず最大の原因としてiPodの大ヒットを挙げているのは興味深い。エイベックスはまだ解るにせよ、ソニーはなぁ。自分とこのMP3プレーヤーのせいにしないってのがいかにもだよね。それのCM見てるといかにも「レーベルゲートCDを買って、ちゃんと金を払ってコピーしてね」ってな感じのプロパガンダが感じられたんで、余計引いてしまうと。それに引き換えアップルはスマートだ。Goodbye MDである。その一言で沈んだんだろうなぁ。まぁ私個人はまだまだMDのお世話にならざるを得ない者ではあるんだけど(その辺の事情は何度も書いてる通り。アップグレード下手な者なんで)。
最後まで取り残され孤立する予定のメーカーが、全レコード会社の中で最もアップル嫌い度が高いと思われるとこだから仕方ないな。東芝やEMIにとってアップル即ちビートルズ以外に帰化するものではない、からさ。
そういう感じのビートルズ崇拝主義にだけは一向に好感を抱けない自分であります。
例のルースターズBOX(27枚組!?!?)にはなんと所謂「基地外ヴァージョン」こと「レッツ・ロック」のシングル・ヴァージョンがしっかり入っているようだ。映画DVDでおなじみ「歴史的価値を考慮して云々」の釈明文と共に。えらいぞコロムビア。ちょっと前にはたかがシングルB面のタイトル文字にモザイクをかけていたというのに。見習えよビクター。
「レッツ・ロック」の話の続きだが、日本テレビ映画界に於ける「流星より愛をこめて」と「狂鬼人間」に該当するものを日本大衆音楽界に置き換えれば、最早「吉田松陰物語」*1 と「ブラインド・バード」となってしまった様だ。悲しい(特に後者は)。
じゃ「毎度おさわがせします」*2 「悪魔のKiss」にあたるのは何なんだろうと考える。まさかあゆのアレではあるまいし(実は持ってたりする)。「大阪の女」*3でもないし。星美里*4じゃなんかなぁ。「心によく効く薬」*5...まさか!そうか、その作品を残した時既にある程度スターだったという事を考慮したら、やはり飯島愛のCD各種ってことになるのかな。おいおい、CD出す事に恥ずかしさも何もあるかっての!
ソニーのはMP3(みたいなもの、か)プレイヤーっても形式的にはCDウォークマンだしなぁ。勝ち目あるわけない。MP3化した音源を「焼」かなきゃ始まらないもんね。そんな私のもらいもんポータブルCDプレイヤーは最早継続使用年数6年目(一日最低50分使用している)に突入してます。よく持ってるなぁ。このiMacとどっちが早くダウンするか。どっちも時々危うい表情を見せるが。
つーわけで今頃になって疲労感がどっと出てます。進呈物を送って戻ってきてまた倒れてる。来週はなんとかするぞ(行動予定日は金・土)。
*1:結局、2006年に再発解禁。
*2:結局、2005年にDVDBOX発売。
*3:島谷ひとみのデビュー曲
*4:夏川りみ
*5:92年発売された女性三人組、きんと雲のファースト・アルバム。この作品の存在価値について語ることには、私個人としてはむしろ積極的なんだけど....あとは各自探索して下さい。
| 2004-10-04 | スマイル週間 (クイックシルバー・ムーン! 曜日) |
それにつけてもマナカナはいいね。
先週は色々なことが重なって壊れてしまいすみませんでした。2日連続仕事とライヴ二本立で発奮しようとしたものの、そのライヴもいいヴァイブばかりもたらしてくれたわけではないし、展開如何によっては余計孤立しそうな予感さえ感じたもんです。いっそ昨日もライヴ行けばよかった(三茶)。さすがに雨と3日連ちゃんは堪えるなぁ。
思い切って、グッバイCCCDと題したヘヴィな特集でもやろうと思い、一応自分がCCCDであるにもかかわらず敢えて買ったもの*1、CCCD故に買わなかったもの、CCCD以外のフォーマットを見つけたので買ったもの各々のリストを準備してみたものの、それで結論めいたものを誘き出せるわけでもなく。一応、僚友である花牧スタヂオ主人氏が、昨日付のはてダで的を得たことを書いていらっしゃるので一読をおすすめします。上で触れた3つのリストは絶対没にするということはないでしょう。
そんで今週は何をするかというと(次週のフラチェ予兆的にも面白くなさそうだし)、やはり近代音楽史に残る快挙、ブライアン・ウィルソン『スマイル』発売記念祭りです。ビートルズのデビュー記念日にだって、ジョン・レノンの生誕記念日にだって、敢えて『スマイル』の話以外しません。それほどまでに気分が高揚しております。この作品のことを考えるだけでもかなり前向きになれると判断しまして。日本盤発売日は明後日ですが、余程の事がない限り明日フラゲは確実。よって今日は音を聴かない状態で書くわけで(一応山達サンデーソングブックでのほぼ全曲オンエアは、当日書いた通りチェックしてたが)、当然「私とスマイルとのめぐり逢い」から始めることになります。
何度となく書いている通り、私が初めて買ったビーチ・ボーイズのLPは、一般的に『スマイル』埋葬の事後処理として(或いは満塁ホームランの代りのバントとして)知られている『スマイリー・スマイル』(67年発売)であり、その特殊な音響的たたずまいはビーチ・ボーイズのパブリック・イメージと全く別の部分で私の音楽嗜好を揺るがしたのは言うまでもない。今を遡る25年前の話である。当時中学生だった私にとって、「ロック名盤シリーズ」みたいな名目で出される1500円位の廉価盤LPは実に有難かったが(滋賀在住故そんなに中古盤屋さんのお世話にもなれなかったし)、その中に含まれていたので買いやすかったからかもしれない。裏ジャケットにはオリジナルのアートワークではなく日本語解説が書かれており、その盤は上京の際友人へのお別れプレゼントにしたので(既に2枚目を手に入れていたわけ)どういう内容だったか確認する術もないが、幻のアルバム『スマイル』についての言及だけはあったと覚えている。何故発売されなかったのか、またその作品を巡る様々な伝説は、ロック史を紐解いて行く自分の好奇心の歩むままに、自然に頭の中に擦り込まれていったのではないかと思う。もちろん高校に進んでからかなりの熱意でビーチ・ボーイズのアルバムを集めたのもあるし、「キャビネセンス」や「サーフズ・アップ」などのその他の「スマイルの残骸」もその都度聴いていたし。
そして1983年のある日、突然その『スマイル』の顔を被ったブツが、我が視界に姿を現わした。所謂スマイル・ブートLP第1号である。山下達郎氏もこれを見て相当エキサイトしたらしく、「サーフズ・アップ」のインスト版を早速「サウンド・ストリート」でオンエアしたのを覚えている。所詮海賊盤、音質はいまいちだし、一部『スマイリー・スマイル』の音源を用いたり、何故かマイルス・デイヴィスの曲が入ってたりで、今考えるとどうしようもないものだったが、そこで初めて聴いた音源に関してはかなりの興奮を覚えた。『ペット・サウンズ』さえ完璧に理解できてなかったのに。こんな音楽があっていいのか、と。
その2年後、劇場公開された『ビーチ・ボーイズ:アン・アメリカン・バンド』で、初めて「スマイル伝説」の顛末が当事者により語られるのを目にする。完全にいっちゃってた「ファイアー」の録音風景に目眩を感じた。
そして1989年12月。この月には、自分のCDラックに初めてのサンデイズドの盤やらシャッグスの『フィロソフィー・オブ・ザ・ワールド』やらレニー・クラヴィッツのファーストやら、色々と啓蒙を受けた作品が迷い込んだわけだが、その中に1枚ものの『スマイル』ブートCD決定版のようなものもあった。これはまじですごかった。一つの作品としてまとまっていたわけではもちろんないが、様々な伝説のかけらがかなりいい音質で再現されていたのにまたもかなりの興奮を覚えたのである。
その後も92年に3枚組のブートLPを入手したり、また93年には初めて『スマイル』音源の大々的公式開帳となったBOXセット『グッド・ヴァイブレーション』がリリースされたり。それらを勝手に組み合わせて『オリジナル・スマイル』を作るという楽しみには私もしっかりはまったものである。それも明日まで、だ。
と、ここまで『スマイル』との馴れ初めを書いたわけですが、実際どこがどう凄く、どの様に私を挑発していったかは、本当に素晴らしいブライアンのニュー・ヴァージョンをじっくり聴きながら、明日以降の5日間でまとめたいと思います。では自分なりの『オリジナル・スマイル』との訣別という意味も込めて、01年の頭頃とある人物とついでに自分のために組んだオリスマをひっそり公開して、今日は終りとします。(曲名はブライアンの『スマイル』収録のものに関してはそれに準ずる。括弧内はそのヴァージョンの初出盤)
[予兆]
1. グッド・ヴァイブレーション (シングル)
[主要素]
2. アワ・プレイヤー (『20/20』)
3. 英雄と悪漢 (2in1CDのボーナス)
4. 同 (BOXセット)
5. オン・ア・ホリデイ (ブート)
6. ワンダフル (BOXセット)
7. ウィズ・ミー・トゥナイト (ブート)
8. ロール・プリマス・ロック (BOXセット)*2
9. アイ・ウォナ・ビー・アラウンド〜ワークショップ (ブート)
10. キャビン・エッセンス (『20/20』)
11. ソング・フォー・チルドレン (ブート)
12. ウィンド・チャイムズ (BOXセット)
13. ヒー・ギヴズ・スピーチズ (ブート)
14. ベガ・テーブルズ (BOXセット)
15. イン・ブルー・ハワイ (BOXセット)*3
16. ミセス・オレアリーズ・カウ (ブート)
17. クール・クール・ウォーター (BOXセット)
18. サーフズ・アップ (『サーフズ・アップ』)
[事後処理]
19. 英雄と悪漢 (シングル)
20. ヴェジタブルズ (『スマイリー・スマイル』、以下28まで同)
21. フォール・ブレイクス・アンド・バック・トゥ・ウィンター
22. シーズ・ゴーイング・ボールド
23. リトル・パッド
24. ウィズ・ミー・トゥナイト
25. ウィンド・チャイムズ
26. ゲッティン・ハングリー
27. ワンダフル
28. ホイッスル・イン
[付録]
29. 英雄と悪漢〜アイム・イン・グレイト・シェイプ〜バーンヤード (『エンドレス・ハーモニー』)
30. キャント・ウェイト・トゥ・ロング (2in1CDのボーナス)
31. ユア・ウェルカム (シングル「英雄と悪漢」B面)
トータル・タイム 79分50秒
*1:まぁ、アンチCCCD派100人以上に声をかけて敢えてこの質問をぶつけたら、最も多く返答される曲名〜買わなかったけど気にはなったという答まで含めて〜は多分アレだろうと思うんですが。
*2:「ドゥ・ユー・ライク・ワームズ」
*3:「アイ・ラヴ・トゥ・セイ・ダ・ダ」
| 2004-10-05 | スマイル週間 (ファイアー! 曜日) |
今朝アンテナを見て一瞬また心が萎縮するかと思ったら、なーんだ、ジオ(+ヤフー)のメンテだったのか。今はお世話になっていないので実感していないが、web界もまだまだ進化するんね。
それにしても凄いよ。やられてるよ。一通り解説を読んで、一周して、感動の渦に浸りつつ二周目に突入している。ただ達やんの番組で聴いた時みたいに涙をもたらすことまではなく。あの時はもう放心状態だったのだから。こうしてちゃんとしたまともな音質で聴いたら、余計ブライアンのポジティヴなヴァイブをいい形で受け止められるというわけだ。
萩原健太さんの解説文が読みたいので国内盤を買ったという有難い人々(恐らくその9割は、もし東芝が出すんなら輸入盤を買うと言い出しそうだな)が相当数いらっしゃるみたいだが、私などこれからエキサイトして一週間分の日記をスマイル賛で埋め尽そうとしている者は、健太さんの解説を読むとかえって何も出来なくなってしまうかもしれない。全部的確に語ってくれてるから。でも敢えて自己流に行く、ここはwebなんだから。
今日は元の『スマイル』を産めずじまいだった67年の時代背景なんかを考えつついろいろと書いてみたい。もち、リアルタイムで知る術はなく、後々になって憧れた「黄金の1967年」を偲びつつという点を先に断っておく。
世紀の大傑作『ペット・サウンズ』は66年の発売当時そこまで持ち上げられたわけではなかった。ポップ・ミュージックと内省的世界はまだまだ水と油だったのである。ディランのニュー・フォークがロック革命と同化したり、静かに変革は進んでいたのだけれど。奇しくもアメリカのショウビズを激震させたブリティッシュ・インベージョンの発生元英国では、この『ペット・サウンズ』がもたらした新たな波が真剣に受け入れられようとしていたのである。
続いてリリースされたシングル「グッド・ヴァイブレーション」はその革新的で偏執狂的音響表現とポップの王道が見事に調和し、米国でもNo.1ヒットを記録。『ペット・サウンズ』に戸惑った聴衆や革新的音楽批評家もブライアンの次なる行動に注目を浴びせ始める。そんな中ワークがスタートしたのが、仮題『ダム・エンジェル』、しばらくすると『スマイル』として発売が予告され始めるアルバムである。
レコード会社の楽観によると66年中に完成し、67年初頭には発売予定だったはずだったのだが、自らが作り出すものの怪物性に飲み込まれ、ますます先が見えなくなってしまうブライアン、そして発売予定日はますます不明瞭になっていく。そして、世紀の大祭典「サマー・オブ・ラヴ」を前に、必然的に壊れる。その屍を跨いで栄光の夏の入口のテープを切った大怪獣の名は『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』だった。しかし我々はこのアルバムに責任を押し付けることだけは避けなければいけない。
このサージェントについての発言で印象に残っているものに、某バンドのメンバーのだと思うが「サージェント・ペパーを政治家が聴いていたら、ベトナム戦争なんて瞬時終ったのに」というのがある。まぁそんなのは屁のかっぱでしかないのだが、もし『スマイル』が完成して、67年夏のサウンドトラックになってたらどうする。恐らく『スマイル』は戦争を止められたかもしれない。ブライアン、ヴァン・ダイク・パークス、カート・ベッチャーなどのアメリカ西海岸の革新派が、英国軍からポップ革命の主導権を取り戻したかもしれない。「サーフ・ミュージックは聴こえなくなる」というジミヘンの予言は、サーフ・ミュージックの主の破滅を招かぬまま現実に至るというどんでん返しな展開になったかもしれない。今なら容易にそんな想像を出来てしまう。
しかし当時は当時だった。音楽によるポジティヴ・パワーの実践は形にならなかったどころか、全く逆の悪い方向に作用するという結果をもたらしてしまったのだ*1。ビーチ・ボーイズ史に長けていない者に『スマイル』の封印理由を説明するとしたら、それを持ち出すだけで充分と私は考える。
67年のヘヴィな空気を「みんなゲットゥゲザー誰かを愛せよ今すぐ」でノホホンと乗り切ったサイケデリック革命の中沈んでしまった『スマイル』は、米国の心そのものが芯から腑抜けになろうとしている2004年に呼ばれて飛び出て復活したのである。完全に復活した作り手自身の強靱な意志の元。そしてそれを喜んで実践するよき音楽仲間の力に恵まれて。
今「ファイアー」が焼き尽さねばならぬものがあるとしたら、それは間違ったやり方を強要せずにいられない世界中に散らばる矛盾のかけらに他ならない。その後は「ウォーター」が潤してくれるんだから。結論は、そう、スマイル=微笑み以外の何でもない。
発売日である明日以降は各楽曲について色々と感じたことを書き綴ろうと思います。
*1:「ファイアー」として知られていた、今『スマイル』では「ミセス・オレアリーズ・カウ」と題されている曲のセッション直後、そのスタジオ近辺が不審火に見舞われまくったという事件その他。
| 2004-10-06 | スマイル週間 (本日発売! ウォーター! 曜日) |
「汝から発された微笑は、汝へと舞い戻る」。『スマイリー・スマイル』の裏ジャケに記載されていた格言である*1。今、その格言が作者ブライアン・ウィルソンにとっては最高の現実へと転じた。『スマイル』日本盤が遂に本日発売されたのである。
昨日フラゲで買った私ではありますが、正式な発売日を迎えたということでいよいよその核心へと自分なりに迫ってみることにします。
一曲入魂の極致『ペット・サウンズ』を超えるために66年のブライアンが習得した制作方法は、一つのトラックを一曲としてではなく、それが持つ様々な要素を最良の状態で具体化する為、一つ一つのパート(ブライアン自身「フィールズ」と呼ぶ)をシチュエーションを代えながら丹念に組み立て、その結集状態としての「曲」に仕上げるというプロセスだった。大ヒットした「グッド・ヴァイブレーション」(以下「GV」)はまさにそれが上手く行き過ぎた例であり、自信を得た彼は怒濤の如く多数のフィールズを構築し始める。その段階で挫折したものもあれば、上手く行き過ぎてかえって作者自身を困らせたものもあり、結局そんな状態で「曲」に繋がる術はなかったのだが。
今回の『スマイル』においては、まさしくそのブライアンを困らせた制作プロセスを敢えて再現しているのである。しかも当時のスタジオの雰囲気と、当時としては最先端ながら今思えばノスタルジックで暖かいテクノロジーを導入して。変ったといえば、彼の意向に忠実ないい仕事をこなすスタッフで周りが固められたこと、そしてブライアン自身の精神状態が66〜67年より遥かにアッパーであること。ポジティヴな音楽なのだから、考えすぎで臨むのはよくないのである。
当時完成に至らなかったフィールズも肉付けされ完璧な形に仕上げられ、そして今のブライアンが考える最良の形に配列されている。4日に書いたけれど、ブート等で未完成の『スマイル』を提示された聴き手は、いかにして自分なりの『スマイル』を作るか奮起していた。それに対する最終的答えになるという予感がした、CDインタラクティヴ版『スマイル』をブライアンとトッド・ラングレン*2が共同制作しているというネタニュースも一時徘徊したが......。
結局最高の解釈は作者以外の者によって成されることはないというのを、この作品は再度教えてくれたのである。痛い程。
どきどきの状態でプレイ・ボタンを押す。一曲目は「アワ・プレイヤー」。この曲はオープニングに入れるんだよという話は様々なスマイル神話で伝わってきたし、実際あるブートでブライアン自身が残りのビーチ・ボーイズにそう説明している。私のオリスマでもちゃんとトップにもってきた(先立って「GV」を入れたのは、ただ単に初めて聴く者に分りやすくしただけに過ぎない)。何はともあれ、『20/20』で手を入れられたビーチ・ボーイズのヴァージョンとはまた違う深みに圧倒される、現ブライアン合唱隊の真髄がまず訪れる。今のバンドは「ビーチ・ボーイズ(心)」と呼んでも何ら可笑しくないだろう*3。
「英雄と悪漢」との繋ぎには、元々その曲のフィールズとして構築されていたコーラスのフレーズが効果的に配され、まず最初の「こう来るか!」な瞬間が訪れる。「英雄と悪漢」自体は、67年『スマイル』が最終的にスクラップにされる寸前の段階で苦しみつつ編集されたシングル・ヴァージョンに即した組み立てになっていて、古くからのファンも納得であるが、途中2in1CDのボーナス・トラックで日の目を見た"In The Cantina..."のパートもしっかり挟まれ、よりドラマティックな展開を見せる。本来は7分の長さになると言われていたにも関わらず、5分弱でコンパクトにまとめたのも好感が持てる。この曲に導かれる第一部は、さしずめ「古き良きアメリカ組曲」という趣き。ベトナム戦争渦中のアメリカは、当時から見れば今にも増して「病んでいた」のであろう。勝つために自棄になるアメリカ人よりも、勝利を求めて四苦八苦するのどかなアメリカ人、そのイメージが音と言葉で綴られる。
「ドゥ・ユー・ライク・ワームズ」という変なタイトルで知られていた「ロール・プリマス・ロック」には新たな言葉が加えられ、全体像がはっきりと浮かび上がる。未完成の音を聴いてただ「変だな」と思ってた我々は一体何だったんだろうか。熱心に向き合ってたブートのことなんかどうでもよくさせる真実味溢れる音には、ただ圧倒させられるしかない。デモ・ヴァージョンと未完成のインスト(ブートのみ)で部分像を把握できるのみだった小品「バーンヤード」。ここでの動物の暴れ回りを具体化できなかった身には、余計『サージェント』の「グッド・モーニング」は堪えただろう。オリジナルではデニスのヴォーカルがフィーチャーされるはずだった「ユー・アー・マイ・サンシャイン」は亡き弟にも届いているだろうか。それらを挟んで、67年のビーチ・ボーイズのキャパを遥かに超えた傑作「キャビン・エッセンス」で、第一部は幕を閉じる。『20/20』で最初にこれを聴いた時は、まだ『スマイル』伝説を把握していなかったから、あまり実感沸かなかったのだが、これが69年でなく66年に作られたと解った途端なんかとてつもない怪物に感じられたのを覚えている。今回のヴァージョンはその66年の質感を全く失わず、かつフレッシュに響いているから凄い。
そんなわけでもう5周目位に突入していて、次第に耳に慣れた部分もあるのだが、やはり耳を傾けると圧倒される瞬間が未だに訪れる。明日は第2部、「チャイルドフッド組曲」とでも呼びたいパートへと突入。
*1:考えてみればキャンディーズの「微笑がえし」(78年)の歌い出しって「GV」によく似ている。確信犯!?
*2:93年発売されたトッドのアルバム『ノー・ワールド・オーダー』は、当時次世代メディアの一つとされていたCDインタラクティヴという機能を使い、様々なパーツを組み合わせて聴き手が独自のエディションを作るという興味深い課題を提示した問題作だったが、結局このメディア自体が大コケしてしまい、コンセプト自体はネット上のインタラクティヴな音楽ゲーム幾つかに引き継がれるに終った。
*3:マイクとブルースの現ビーチ・ボーイズは「ビーチ・ボーイズ(形)」でいいか?
| 2004-10-07 | スマイル週間 (ウッドショップ! 曜日) |
久美子なんて人からその言葉を聞くなんて今は期待してないんだよーとスパムと揺れ動く心の狭間で慟哭するより、スマイルの話の続きだなほんと。うわー、オリコンデイリー5位かよ........
......違う『Smile』だった。くぅーっ。しかし昨日付を見たら何と18位に入っているではないか! フラゲ率高かったんだなぁ。はてな内でも相当量の反響が飛び交っていて、キーワードやアマゾンコードを頼りに色々巡ってみるだけでも楽しいです。『スマイリー・スマイル』擁護は本当はしたいんだけどもう少し冷めてからだな......
さて今日の『スマイル』話は第2章、「チャイルドフッド組曲」と言えそうなパートから始まる。時間にすると10分強、オリジナルの『スマイル』の時は明確なコンセプトに含まれていなかったと思えるパートだが、こうしてまとめられてみると実にしっくり繋がっているし、たまらなく美しい響きを醸し出している瞬間なのである。そもそもブライアンが子供時代をテーマにした曲を作るという着想を得たきっかけは前作『ペット・サウンズ』の時、"In My Childhood"というタイトルの曲が芽生えたのに始まる。自転車のベル等をアレンジに取り入れ、イノセンスを体現したこの作品は、結局「僕を信じて」として世に出るわけだが、この曲のインスト・ヴァージョンを序曲として配して聴いてみると、また面白い発見があるかもしれない。そして海の向こうでは永遠の好敵手ビートルズが「子供時代」をテーマにしたアルバムの着想に向っていたという奇遇。結局それが『サージェント・ペパー』として生まれ変わったというわけだが。ここにも「ファイアー」の種が一つ。
「ワンダフル」は『スマイリー・スマイル』での再構築ヴァージョンに比べると遥かに崇高な出来のオリジナル版を忠実になぞった仕上がり。70年代のライヴでカールが歌ったヴァージョンがこのアレンジに即していて、決してビーチ・ボーイズ内でも『スマイル』は蔑ろにされていたわけではなかった。その曲からシームレスに続くのが「ソング・フォー・チルドレン」。古くからブートを聴き込んでたファンには、この曲を「ホリデイズ」として認識する人も多いが、実は違った*1というわけで。ただ単に密造者のミステークだったんだが。幽玄と歓喜の間で揺れ動く美しいインスト・パートに、子供の素直さを称賛する歌詞が乗せられ、また一つ謎のピースが埋まった。そして「サーフズ・アップ」の71年版公式テイクのエンディング・パートにも流用されたことで知られる「チャイルド・イズ・ファーザー・オブ・ザ・マン」が原形のまま歌われ、「サーフズ・アップ」本体へと突入する。
何度聴いても言葉を詰まらせてしまう名曲なのだが、「チャイルドフッド組曲」の締めとなるのはまだしも*2、ここで出てきていいのだろうかという感慨に浸らせる。その要因は第3章の項で改めて書くとするが。ブライアンの声も他の曲に比べると心無しか痛々しい。66年の制作当時、「あまりの美しさに思わずテープを抹殺しそうになった」という感情の高まりが、まだどこかに残っているのではなかろうか。今回の『スマイル』の中では、唯一不安を捨てきれない瞬間を持つトラックではあるが、それでもなお輝きは保持されている。
そういえばブートを聴き込んだマニア達の間ではおなじみのフィールズ幾つかが今『スマイル』には含まれていないが、ただ単に今回の再構築コンセプトに合わなかっただけだろう。「シーズ・ゴーイング・ボールド」の原形となった「ヒー・ギヴズ・スピーチズ」なんかは、中途半端で煮え切らないアイディアの一つだったと言えるが、これの他にも「ウィズ・ミー・トゥナイト」のイントロに使われたフレーズとか、「ホイッスル・イン」に流用された「英雄と悪漢」のコーラス・パートの一部とか、ただ単に変なことをやっただけの「ジョージ・フェル・イントゥ・ヒズ・フレンチ・ホルン」とかの破片は一切含まれていない。別に全要素を使って完璧なものを作る必要はないのだから。
アメリカの原風景、純真な子供の心を通過したら、あとはこの空間を支配する4要素に敬意を表するだけである。壮大なティーンエイジ・シンフォニーの最終章は、まさにこの作品の頂点とも言える聴きものである.........気を取り直して明日はフライデー・ナイト*3。
*1:「ルック」というタイトルでも知られていた。
*2:フランスの童謡「フレール・ジャック」を挿入するというアイディアもまた、ビートルズと併走する結果となってしまった皮肉。「ペイパーバック・ライター」のコーラスを参照
*3:今『スマイル』で「ワークショップ」と題されている曲は、稀にこう呼ばれたこともある。「ウッドショップ・ソング」と呼ばれた事も....故に今日の日記のタイトル。
| 2004-10-08 | スマイル週間 (フライデー・ナイト!) |
とにかく今『スマイル』の最大の山場と言えそうな最終パートは、元々「エレメンツ組曲」として考えられていたものの、言わばブローアップ版である。当初のアイディアをさらに膨らまし、スマイル魂を惜し気もなく投入して完成された、極上の20分間。
まずは肩ならしという感じのオーヴァーチュアに導かれた小品メドレーより。「スマイルの断片」の中でも一つの曲にまとめられる程煮詰まった要素でないながらも、捨ててしまうには余りにも惜しい部分として使われたのだろう。98年発表された『エンドレス・ハーモニー』の中でデモ・ヴァージョンが開帳された(が、ブートで聴かれることはなかった)「アイム・イン・グレイト・シェイプ」は、言わばブライアンの健康志向のメタファーで、「ベガ・テーブルズ」へと直結する。スタンダード曲「アイ・ウォナ・ビー・アラウンド」を挟み、現実音が飛び交うシュールな「ワークショップ」へ。この曲や次の「ベガ・テーブルズ」に於ける効果音も、メンバーが楽しそうにかつ真剣に演じてる顔が思い浮かび、まさに『スマイル』の真髄である。そしていよいよ「エレメンツ」本編へ。「地」のパートを受け持つのは、もちろん大地の恵み・野菜=「ヴェジタブルズ」=「ベガ・テーブルズ」(なんかいまいち実感こない表記ではある)である。これもオリジナルの『スマイル』に即した、効果音の入れ方もより過激(?)なアレンジで、中間部にはやはり「ママ・セッズ」が挟まれる*1。続く「オン・ア・ホリデイ」は、ブート時代には「ホリデイズ」とか「トーンズ」として知られ、恐らく3分に満たない「スマイル要素」を形成する小品の中では一番好きな曲じゃないかと思うラブリーな曲で、公式には初発表、しかも歌詞つきヴァージョンである! 一曲の中で色々な要素が交錯しつつ、可愛くまとまっているのが魅力的。2番の「ラップ風パート」は何となく初期のレジデンツっぽくもある....当初からの構想であるとすれば、なかなか凄いよ。エンディングの美しいマリンバのフレーズが、聞き覚えあるコーラスへと導かれ.....「気」のパート、「ウィンド・チャイムズ」へ。
これもなかなか興味深い話を導いてくれるヴァージョンである。根本的にはオリジナル『スマイル』に即しているが、元々完成品っぽいヴァージョンに仕上がることはなかったと思われ、ここでもあまり手を入れられていない。コーラスのアレンジも煮え切らないという感じのままだし。むしろ『スマイリー・スマイル』に収録されたヴァージョンが、全く別物という印象でありつつさらに幽玄に、神秘性の高い仕上がりを見せているのを考えると、ここでの「原形」はかえって「息抜き」っぽい感じを受ける。導入部のコーラスは『スマイリー・スマイル』ヴァージョンのエンディングに応用されたものだし、あのアルバムを愛する人にも密かに配慮してくれているのが憎めない。当初「気」のパートにはラブリーなピアノのインストが予定されているという話があったが、このヴァージョンの後半にちょっと出てくるフレーズが、その気配を匂わせる。で、改めてこの曲を聴くと、「これは俳句だな」と思い知る。歌詞の構造が七・五調だし。
エンディングに向けて静かに盛り上がる演奏は「何か」の予兆なのか? そして、キター! ある意味このアルバムの運命を決定付けた(当時)と言える問題の曲、「火」のパート=「ミセス・オレアリーズ・カウ」である。BOXセットで「英雄と悪漢」(イントロ)とされていた変な演奏は、やはりこの曲の導入部にこそふさわしい。そして混沌そのものと言えるメイン・パートは、ブートで耳に出来た66年の「ファイアー」以上にある意味凶暴である。スタジオ内で炎を燃え上がらせたり、オーケストラに消防士のヘルメットを被らせたりという狂気が、かえってネガティヴなヴァイブに直結したあの頃の異常な精神の代りに、現在世界に溢れる様々な矛盾を燃え尽してしまおうという強力なエネルギーが、この仕上がりをもたらしたのであろう。確かに9・11以降に聴く「ファイアー」としては、こちらの方が納得いく。『スマイリー・スマイル』収録の「フォール・ブレイクス・アンド・バック・トゥ・ウィンター」のコーラスも、元々はこういう形で配されるはずだったのね。それも考えると「ファイアー」のかなり自嘲気味なディフォルメが「FBABTW」だったという見方もできる。
どこからともなくスピリチュアルな祈りが聴こえ、当然混沌の後の潤いが。「水」のパートは「イン・ブルー・ハワイ」というタイトルで提供された。元々「アイ・ラヴ・トゥ・セイ・ダ・ダ」というタイトルで知られていたインスト・パートを元に組み立てられた、新曲と言っていいだろう。もちろんイントロのコーラスも含め、後に「クール・クール・ウォーター」として一旦まとめられるフィールズが多数顔を出すし、ハワイをテーマにしているという点では「リトル・パッド」にも直結している。私としては、この「水」が盛大な波をもたらし、「サーフズ・アップ」で大団円を迎えるという展開が理想的だったので、余計その曲が第2部の最後にあることに違和感があったのだが、コンサートマスター・ブライアンがこの盛大なシンフォニーのラストにもたらしてくれたのは、他でもない「グッド・ヴァイブレーション」2004年版である。
最初の一行以外は、元々『ペット・サウンズ』制作時に用意されていたトニー・アッシャーのオリジナル歌詞が採用され(またマイク・ラヴが憤慨しそうだ)、ラスト近くにも一部では人気の"Hum-Dee-Dum"コーラスが登場するなど、マニア心をくすぐるヴァージョンだ。元々オリジナル版が完璧すぎる作品かつ大ヒット曲である上、当初『スマイル』の一部として考慮されたのはヒット・ヴァージョンがアルバムに入った方が売れるとのキャピトルの助言によるものであり、さらにカールの素晴らしいヴォーカルに代わるものが聴かれない等々の事実を踏まえると、この位置にこの曲が配されたのもブライアンの大サービスと思っていいかもしれない。そして、やはり最後は「いい気分」を余韻として残すのも当然の報いであろう。度を越して、未発表に終った色々なアレンジを20分位に渡って次々と演奏するヴァージョンなんてのじゃなくてよかった*2。
日本盤にはこの後「英雄と悪漢」と「キャビン・エッセンス」のインスト・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録されている。これはこれでためになります。
というわけでやっと一通り聴後感が揃ったので、明日は総仕上げとしてもうちょっとだけ書きたいと思います。他にもやる事あるしね。
*1:ちなみに『スマイリー・スマイル』収録ヴァージョン〜野菜を齧ってたのは他でもないリヴァプールの双子座好敵手〜のエンディングには、『スマイル』のヴァージョンがそのまま使われていた。
*2:以前キャピトルは『ペット・サウンズ・セッションズ』に続いて「GV」のセッションを詳細にドキュメントしたアルバムの発売を考えていたようだが、ここでの控え目さを考えると「それはまだありなのかも」と思う。まぁ手元には同趣旨の3枚組ブートがあるんですけれど....
朝(っても11時!)起きて、久々にCCCD関連の話題をうだうだ書き始めたらかなり長くなったので明後日に回します。まだ「スマイル週間」継続中だもんね。ただ明日はそれどころではないスペシャルな行事があるんで、今日完結とします。
今回はおまけということで、『スマイル』を楽しんだら是非これらも聴いておかねばと判断したアルバムを5枚選んでみました。「スマイル・シンドローム」に彩られ損ねた60年代中期〜末期に作られ、ひっそりながら世に出たもの、あるいは『スマイル』同様世に出なかったものも含めて、孤高の輝きと作り手の精神性において『スマイル』と性格を共有するものは何か、あるいは『スマイル』の対極に行きついてしまったのは何かと思いを巡らせてみたら、こんなセレクションに。恐らく「レココレ」の特集でも同じようなことすると思うんだが、どこまで被るだろうか?
◎ヴァン・ダイク・パークス/ソング・サイクル
やはりこれは外せないでしょう。『スマイル』の共謀者にして、ブライアンの創造エネルギーを余計屈折した方向にエスカレートさせた男、ヴァン・ダイクによるファースト・アルバム。『スマイル』からいちぬけた直後の67年に制作開始され、翌年リリースされた。『スマイル』が目指したノスタルジックなアメリカへの憧憬と万華鏡のようなイメージ展開が全体のテーマとなっているものの、各々の要素の絡みとサウンド組み立てが『スマイル』以上に屈折したものとなっており、ポップという要素が希薄になっている分、簡単には馴染めないものとなっている。結局コマーシャル的には大失敗だったものの、ポップだって革命を起こせるというヴィジョンを持っていたワーナー・ブラザーズの立ち位置が、このアルバムの発売によって明確になったのではと思わせる。キャピトルだったら絶対無理だっただろう*1。
◎ジャン&ディーン/セイヴ・フォー・ア・レイニー・デイ
かつてブライアンと共にサーフ・ミュージックをリードしていたジャン・ベリーが致命的自動車事故に遭い(その後38年も生き延びたのは凄いというか何と言うか)、パートナーだったディーン・トーレンスは途方に暮れつつ音楽活動の続行を決意する。ジョー・オズボーンのガレージに音楽仲間とこもり、殆ど密室状態で作り上げられたものの、結局自主制作同然の形で少量だけ出回った(何故か日本ではメジャー発売されたが、出回った量は自主制作盤よりさらに少ないと思われる)アルバムがこれ。殆どカヴァー曲ながら、雨をテーマにした曲で統一し、曲間を雨の音で繋ぐというコンセプト・アルバムで、その儚い響きはディーンの心理状態に直結したものなのか、モノトーンな『スマイル』の親戚という感じを抱かせる。メロトロンが多用されているのもいかにもな感じだ。66年制作で、現在はサンデイズドよりリリースされているCDで聴ける。
◎ザ・ボールルーム
ブライアンが『スマイル』の為にスタジオで狂気を炸裂させている頃、南カリフォルニアのポップ・シーンにはもう一つの伝説が萌芽していた。アソシエイションやトミー・ロウのプロデューサーとして異才を発揮していたカート・ベッチャーが、自らのユニットでアルバム一枚分のマテリアルを制作していたのだ。そのスタジオから漏れる驚くべきサウンドに我を忘れた一人が、他でもないブライアンだった.....暗黙の内に無意識な火花を散らしあっていたのだろうか。結局『スマイル』同様発売までに至らず、わずかにシングル一枚のみが日の目をみたに過ぎなかったこのボールルームのアルバムは、当時のコンセプトに近い形でやっと98年リリースされたのである。一曲入魂形で殆どの曲が完成された形に仕上がり、その多くが偏執狂的サウンド・メイキングや恐るべきコーラス・アレンジで彩られる。明らかにサイケ時代のロック・レボリューションと異なるベクトルに昇華された音故、当時出ていても理解を越えたものになってたのは間違いないが、その伝説的たたずまいは『スマイル』と並べて語るに値する。ボールルームの分裂後、カートの驚異的ポップ・センスはミレニウムの超名盤『ビギン』(68年)を生む事になるが、この作品の存在価値にしたって約30年経つまで正当に認められなかったのだから悲しい。この2作品を収録したサンデイズドの3枚組『マジック・タイム』はまさにマスト。
◎アレキサンダー・スペンス/オール
ポップの頂点を極めたブライアンがその制作途上でパラノイアを進行させ壊れてしまった作品が『スマイル』ならば、そんなパラノイアの行く末に存在するアルバムの真髄とは? ビーチ・ボーイズ『ラヴ・ユー』(77年)もその答えの一つだが、60年代サイケのリアルな残像を考えたらやはりこの作品ということになるのだろうか。伝説のグループ、モビー・グレイプの一員だったスキップ・スペンスは、アシッドで我を忘れて数々の奇行を繰り返した挙句、精神病院に入れられる。そこを退院してまもなくナッシュヴィルのスタジオに一人で向い、そこで全楽器を一人で演奏し、極めて短期間で作り上げたのがこの伝説のアルバム(69年)。狂気から来るひらめきの極めてまっすぐな音像化は、決して革命とかその手のポジティヴなフレーズとは無縁の無垢さに溢れ、アシッドにより自らの「子供性」を再発見した男の痛みをいやというほど味わわせてくれる。シド・バレットの諸作品以上に『スマイル』の精神的対極という言葉が似合うアルバム。これもまたサンデイズドより再発CDがリリースされている。
◎ザ・ビートルズ/マジカル・ミステリー・ツアー
これを選ぶってのは「邪道」かもしれないが、敢えて。『スマイル』が『ペット・サウンズ』から一歩先に進むというコンセプトの産物だとしたら、真に時代を変えた『サージェント・ペパー』の残り香を受けて誕生したこの作品こそ、正に『スマイル』の肉体的対極と呼べるかもしれない。同名テレビ映画のサントラ(前半のみ)というテーマは有りながら、個々の曲が連続性を有しているわけでもなく、さらにブライアン・エプスタインという恩師の損失も手伝って、作り手であるビートルズの中には明確なベクトルはなかったに等しいのだが、かえって色々と妙な試みが際立つ結果になってしまい、そこがまた『スマイル』と並べると興味深いのだ。それが売れてしまったというのも含めて。なおCDで後半に収録されている曲の内「ストロベリー・フィールズ」と「ペニー・レイン」は元々『サージェント』制作時の産物であり、先に触れた「子供時代をテーマにした作品」のバックボーンを形成した2曲であるので、この2曲を外し、代りに映画『イエロー・サブマリン』の為に作られた67年録音の2曲、「オール・トゥゲザー・ナウ」と「イッツ・オール・トゥ・マッチ」を入れて聴いてみたら、余計しっくり来るかも。
そう、『サージェント・ペパー』って67年夏のサントラと俗に言われているけれど、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のキーとなるフレーズとサウンドの混沌感、「ルーシー」のタイトルにまつわる誤解、あとインド音楽の幻想的要素と幻覚とのこじつけを考慮しないで聴けば、あのアルバムって全然サイケデリックではないと思う。『スマイル』にしたって非サイケの極致である。それ故に行き先を失った『スマイリー・スマイル』や上の『マジカル』にはサイケ的要素を容易に感じる事が出来るのだが。所謂サイケ音楽って結局風俗以外のなんでもなかったのだ。人々が快楽に溺れるための手段の一つ。まぁ、それ故に好きなんだけどね、私は。結局音楽に救いの力なんてなかったんだと、新しい『スマイル』を中心に60年代を考え直してみてよく解った。新しい『スマイル』が少しでも現代人のポジティヴな気分を高揚させることを願おう。
*1:ただ、フランク・ザッパの狂ったティーンエイジ・シンフォニー『ランピー・グレイヴィ』を最初にオファーしたのはキャピトルだったという事実もあり、業界の事情ってよくわからないものだ。
萌え萌え戦隊萌えレンジャー? ま、まさか.....影響を与えたなんてことは!?!?!?!? そんな萌え同志と共に、違う意味で萌える伝説再興のステージへ。
[実演] ザ・ゴールデン・カップス MAXIMUM R&B 2004@渋谷公会堂
スマイルの呪縛から解放される(というと嘘になる.....しばらくは縛られ続けていたいもの)も束の間、新たなる伝説を目撃するチャンスが到来。ここ一年、力作ドキュメンタリー映画「ワンモアタイム」(11月まず新宿にて公開開始)の制作と平行して、地道に再結束活動を続けていたカップスの集大成というべきライヴである。彼等を待ち受けていたのは、1969年以来という渋谷公会堂のステージだ。
実は8月某日に映画のマスコミ向け試写を見る機会があり、そこで見られた日本ロックの創始者としての彼等を物語る数々の証言、生々しい横浜の匂いに圧倒されながら、終盤展開される今のカップスのライヴに熱い思いを隠せなくなり、これは実際見なければと感じていた。そうこうしている内に某筋から招待状が舞い降りてきて、無事観戦できることになった。
場内はあらゆる層のお客さんで埋め尽され、しかもいつものロックのライヴより「濃いめ」の雰囲気が漂う。やはりカップスらしいというべきか。初盤はルイズルイス加部の現在のバンドZokuZokuKaZokuがリフ中心のインストで快調に飛ばす。若手中心(?)のメンバーの中貫禄充分の加部氏のオーラに、先ずはやられる。
映画の特別予告編上映に続き、サポート・メンバーによる演奏2曲を挟んで、MC役のテリー伊藤(!)に導かれ、カップスのメンバーが登場! 本物である。伝説のGSだ何だという前に、これこそほんまもんのレベルズである。この歳になってもまだ神々しいロック力を有しているなんて! パワフルとかそれ以前にロックンロールである。思わず目頭が熱くなってしまったよぅ。
途中、カップスをリスペクトする側の代表として忌野清志郎が登場、クールな雰囲気をいやがうえにも熱くする。そしてステージでは決してやらなかったというシングル曲5連発。しかも半端なメドレーなんかではない。完奏ヴァージョンだ。大サービスではあるが、僅かながらGSファンに対する夢の提供があったという感じで嬉しくなった。
ラストはカップスの5人だけで「ワン・モア・タイム」。ドラムの前では何しか乗らない感じだったマモル・マヌーもしっかりと叩き抜き、この感動的ステージの終幕を告げた。デイヴ平尾のショーマンシップもさることながら、やはり加部さんには圧倒されたな。思えばステージ上で一番長い時間演奏していたのは彼だったし、色々と妙な噂も立っていたが終始しっかりと演奏をこなし、ロック魂をずっと持ち続けていた者の凄さを思い知らせてくれた。
一昨年見たワイルド・ワンズ同様、GSリアルタイマーではない自分にここまでの感銘を与えてくれたライヴを見せてくれたカップスに感謝。そして映画の方は是非観ておくべきだぞ。
| 2004-10-19 | ミクでカヴァーのコミュを主催する者はこう思う |
某所でジョニー・ヘイツ・ジャズ「反逆のヒーロー」(87年)が流れてるのを聴き、思わず「懐かしー」と最早ぎりぎりにエクスキューズにもならないフレーズをつぶやきながら、同時に「これ長山洋子もカヴァーしてたっけ」と妙な感慨に浸った。確かに、アイドル時代の末期にこれ歌ってたな。「ヴィーナス」は有名だけど、ほぼ同時にこの曲をカヴァーしてこけてしまったアイドルもいて、複数のショッキング・ブルー世代の作り手がバナナラマを聴いて「いっそカヴァーしてみるか」という動機でやったのがたまたまシンクロしたんだろうな。JHJのこの曲の場合は、丁度ヴァージン・ジャパンというのが発足した直後で、販売元だったビクターに働きかけた結果とも思えるのだが。そういえば演歌転向前の最後のシングルは「イフ・ウィ・ホールド・オン・トゥゲザー」のカヴァーだった。
80年代の洋楽って、歌謡曲と化学反応したらぎりぎりの危うさを醸し出す下世話さがあって、今考えると愛しい。早見優の「スタンド・アップ」なんてリック・スプリングフィールドのLP曲だったしな。その頃に比べると最近の洋楽カヴァー事情は悲しすぎる。ここ数年で唯一売れた洋楽カヴァー曲というと、島谷ひとみ「パピヨン」位のものだ。「亜麻色の髪の乙女」にしてもそうだが、彼女の場合は長山洋子、更に遡れば高田みづえ以降のある伝統(主に事務所絡み)が忠実に継承されているとしか思えず、ジャネットの曲をやっても結局洋楽好きからしたら「これはネタだな」と思われるのみだ*1。そう、日本語で歌われる洋楽カヴァーは大多数がネタなのである。例えばスパイス・ガールズとかt.A.T.uとかアセレヘとかマカレナとかランバダ(爆)とか、一過的なものがカヴァーされれば、その結果はネタ以外の何者でもなく、それが売れなければ我々好き者は有難く重宝してしまう*2。で、例えばアヴリル・ラヴィーンとかアナ・ジョンソンとかがばしばしカヴァーされてもいいと思うんだけど、昨今の作り手は敢えてそっちを向かない。現場の人にその疑問をぶつけたらまず帰ってきそうな、「日本国内のクリエイターのスキルが洋楽と大差ないテイストのものを作るまでに至った」なんてのはもっともな口実。だって、洋楽の流行ものを意識しなきゃそこまでできないじゃん、大抵の人は。なら「パピヨン」みたいにそのまま日本語の詞をつけて原作者に印税が入るようにすれば....とも一概に言えなく、これに関してはごく身近に被害例が一つあるのでよーく実感してるのだが、まぁ海の向こうの著作権事情もいろいろありそうなんですよ。まぁプライドだわな。
トレンディなガールポップやR&Bとかじゃなくて、キーンとかコールドプレイ*3みたいなロックがまともに日本語の歌詞つけられて立派に歌謡曲として再生されるのを聴いたら私の目頭はきっと熱くなってしまいそうだな。あいざき進也の「クリムゾン・キングの宮殿」みたいに.....いや、それを言っちゃだめだな。アレは1000%ネタだし。それよりも、アウト・キャスト「君を慕いて」やらヴァン・ドッグス「ヘイ・ガール」みたいな得体の知れない洋楽のカヴァーというGS時代の名残りに乗っ取って、キナ臭い音楽出版社の事情とか英米のチャート動向に左右されないいい曲を世界各国から掘ってくるという傾向こそかっこいいと思うんだが*4。アメリカでアヴリル・フォロワーとして売り出しながらもこけ、日本のレコード会社にも無視された女の子シンガーの曲をたまたま聴いて気に入った星井七瀬がカヴァーなんて話を是非聞いてみたいたいもんです。
つーわけで昨日の祭りの結果ちょっとミクが厳しい方向に行きそうですね。まぁ、マターリできるんならそっちの方がいいです。
おおっ、小池リサは私も買いますよ当然! 足立香澄以来ですよね女子プロゴルファーの歌手デビューって。しかも宮里藍のキロロに対抗(えっ違うだろって?)して花*花を起用するってのもたまらん。今年はほんとクラウン当たり年ですな。
*1:「亜麻色」の場合は井出メンバーという全く別のネタ化ファクターが加担していたから仕方ない。
*2:その極致が例の「スキャットウルトラマン」である。
*3:女子十二楽坊にはカヴァーされたが、どうなんだろう。
*4:現に他のアジア諸国は未だにその傾向が強いようだ。誰も知らないようなJ-POPが香港でカヴァーされ大ヒットという例はあるはずだし、韓国の歌姫イ・ソウンの「オレオレ」もどうやらシンガポールかどっか産の曲のカヴァーらしい。
「ここ数年で唯一売れた洋楽カヴァー曲」と昨日書いたが、「ここ数年で唯一売れた同時代洋楽カヴァー曲」に訂正です。今年最大の逆転タイムリー・ポテンヒットに成り得るあの曲のことを忘れてました。
最近また70年代ものがきていて、今日の通勤時もスージー・クアトロを聴いていたが、あれだけ人気あったんだから再評価されてもおかしくないんじゃないか。ぶっちゃけトリビュート盤があってもいいではないかと。改めて聴くと心ときめくんだよね。レザーの匂いとフェロモンが均等に漂ってくるのが凄いよ。で、シングル第6弾となった「トゥ・ビッグ」。これを何と90年に千堂あきほ(!)がシングルでカヴァーしてるんだよ*1。CDシングルのリード・トラックとして! 特にアップ・テンポで派手な曲というわけでなく、どっちかと言うとブルース系曲調をヴィジュアル・アイドルの走りが歌ってるわけだ。これって結構驚異的ではないか。同世代洋楽カヴァーともノスタルジア的なものとも違う。今で言うならば.....シャンプーの4枚目位のシングルを安田美沙子あたりがカヴァーするようなものだろうか? そんな事を思い出しまして。
このスージーの一連のヒット曲を始め、スウィート、マッド、アロウズ等の一連のRAKサウンドを手掛けて一時代を築いたのが、マイク・チャップマン&ニッキー・チンのコンビである。この二人が1979年にレイシーという無名の英国のバンドに書いた「キティ」という曲があって、別にハローキティに捧げる歌というわけではないのだが、とにかくこの曲は沈んだ。3年後、モンキーズの映画などで振付師として活躍していたトニー・ベイジルが「ビデオと音楽の融合」を目指していい素材はないか追究していたところ、チアリーダーの動きとこの無名曲「キティ」が目に止まった。「キティ」ではしっくりこないと思った彼女はタイトルを「ミッキー」に変更し、結果として全米No.1ヒットに。その曲が.....というわけで冒頭に戻る。いやー、適当にCDを選んだだけで色々とネタが浮んでくるものですね。80年代も70年代もほんと素敵すぎる。
*1:ちなみにこれを訳詞した方にはかつてF.O.P.に書き込みして頂いたことがあるという名誉な事実も。
| 2004-10-26 | Monday Evening 8 Oユclock |
昨日は凄かったよ。サエキさんのコアトーク、恒例の「GS最前線」。現在映画公開寸前で盛り上がりまくってるザ・ゴールデン・カップスのエディ藩さんが特別ゲスト。
その前に、懐かしの昭和歌謡ヒットをオリジナルと新進気鋭アーティストのカヴァーで収録したCDをおまけにつけたお菓子「ReCD」の発表もあり、そのライバルとして登場のグリコの某食玩・GS編のちょっとした話(しかしこれが実は.......いや、絶対言っちゃいけない、こういう場所では)もあり。思わず「ReCD」3箱大人買いですよ。それ以上買ったら今日アレが買えなくなったということで......しかし最も悲しいショックを私にもたらしたのは、GS学会の大森眸先生の口から告げられた、あのガレージ・ゴッド、グレッグ・ショウ氏が先頃亡くなったという話......彼に捧げるという意味も込めて、例の「ペブルズVol.14」にも密かに収録されたカップスの「ヘイ・ジョー」が鳴り響いた後だった......
えええええええっ。20年前に京都の十字屋でペブルズを5枚程大人買い(えっ違うって? ガキ買いでしょ?)して以来60s道にどっぷりだった自分はもう絶句するしかない。モップスのアレを「ボールダーズ7」に密かに収録したデイヴ・ギブソンに続いてグレッグさんまでも.....まさかJのつく団体の呪い? いや、ガレージ魂は深入りすると人生にまで関わるんだろうな。帰ったら家にあるペブルズ片っ端から全部聴いてやる....と思った。まぁ1時近かったからよしたけどな。
そんなショックの中、目の前に現れたエディさんは、さすがに貫禄充分。歌舞伎町を歩いてる時でさえ回りに人が寄らなかったという本牧オーラがいっぱいで、ここだけの危ない話やためになる話を色々と聞かせてくれた。もちろん危ない話はオフレコ*1とするけど、例えばあのリヴァプール・ファイヴとGS革命到来よりも遥か前に関わったという話ひとつとってみても、単なる不良に止まらない横浜カルチャーの深みを感じることが出来たし、R&Bだけでなくカントリーやフォークまで含めた様々な米国文化に囲まれて育まれた音楽性のでかさ、それがGSという枠を遥かに越えたものだというのを思い知った。逆に芸能界とか協会とかそういうのがひよっこに感じてしまうのだった。
そんな中、ここだけの秘蔵音源も飛び出しさらに感動。見え透いた作り話ではないケネス氏の真実にまたほろり。この続きは冬に出るカップスの単行本で.....ということで、その編者の和久井光司さん。初めて生で見たが、極めて自分に近い視点を持ってる人なんだなと思った。某所でめちゃくちゃ言われてるイメージを鵜呑みにしてはいけないな。意外と顔つきが愛嬌ありだったりして。
横にいらっしゃったリアルタイマーの方の乗りのよさにも感銘を受けつつ(カップスのファンは伊達に歳をとってないよな)、歌舞伎町を後にした。ReCDの箱を開けたら、いきなりシークレット。これは絶対何かあるな。
*1:まぁ横浜と某Kメンバーの話が中心なのは言うまでもないけど。あとコアトークでは必ず話題に出てくるT御大も意外な形で絡んできた
| 2004-10-27 | よりによってまたGSの名前(5球団目)ですか |
渋いとこ突いてくるなとは思ったが。まぁいろいろありますが個人的にはやはり「仙台クライムストッパーズ」とか「仙台ディバイダーズ」でもよかったんじゃないかと。人情第一ということで(なんて建前で本音は球団歌の作詞はさくまさんにと真剣に願っているもん! どーせ私は首都の目を傘で突くような街の市民球団が好きなんですよーだ!)
「イーグルス」だって丸芽的にはGSの名前だと......って思ったらそれは間違いですけど念のため!
と、いうわけで今日は黙ってこちらをお読み下さいませ。やっぱショックです。ジョン・ピールの死もほんと悲しいけど。12月出るティラノザウルス・レックスの紙ジャケ(1枚目と2枚目に彼の朗読が入っている)を買って追悼しよっと。
| 2004-10-30 | 忘れてしまったぁーあーあーよぅ |
とジュリーみたいに書くべきだったな、昨日。何をって、ポスト・アヴリルの呼び声高い期待の新人、スカイ・スウィートナムのことだ。
某大型店に行った時にブロンディのカヴァー曲が流れてて、「それでいいのか?」と思ったのが第一印象だったんだけど、別に彼女の音楽のことを書きたいわけではない。その売り出し戦略についてだ。
まず9月の頭には既に輸入盤を大量に大型店に並べている。EMIだからもちろんEU盤(もしくは母国であるカナダ盤か?)のCCCDで。そして11月3日になって国内盤を曲を足してリリース。その帯には「既に輸入盤で爆発的セールスを記録」みたいなこと書いてある! ! ! ! ! ! !
何それ? 輸入盤規制とか言っといて。レニー・クラヴィッツやビースティーズの米国盤非CCCDをまるで闇取り引き対象物のように扱っといて。本来なら牽制するはずの輸入盤CCCDがめちゃ売れしたなんて口実を平気で使って(マンドゥ・ディアオやリバティーンズやミュージックの場合、国内盤は何故か非CCCDで出したんだよ! 余計わからん)いいのか。CCCDなら輸入盤でも物差しになるのか。ますます理解に苦しむ、東芝EMI殿。このまま取り残されてくれ。
11月17日に出るカップスのベスト盤がいい仕事だけに、完全dissもできないのがほんと辛い。少なくともストーンズの新譜は値引きでも買わねーぞ。僅かでも値段下げて4枚組ライヴDVDを再発するワーナーの方がずっと良心的だ(Disc2の気になる曲もそっちを買って観る手段をとる方が遥かに健康的。でもやっぱ今のストーンズで4枚はきついな.....)。で、「ロックンロール・サーカス」DVDも出るって? こっちは喜んで買いますよ勿論! 初ソフト化当時LD買おうと思いつつ(ハードが壊れたのも手伝って)見送ったし、CDさえも買わなかったんで。
突如我が日記に「芹沢のえ」という名前が現れても大半の人はピンとこなかったと思う。その結果彼等はグーグルに走る。しかし結果はほとんど全て「ウディ・アレン短編集」の翻訳者としてのみ.....一件痛快なのが見つかったけど。
私の親しんだ芹沢のえさんという方は80年代初頭の英国ニュー・ウェイヴの伝導者の一人であり、当時ラフ・トレード・ジャパンのスタッフとして働きつつ、FM大阪で毎日15分程の番組を持って最先端の音楽をばしばし流してらっしゃった。高校進学前夜あたりまではほんとお世話になったものです(妙な方向に行くなって!)。本田真歩の声をDVDで聞いて、その落ち着いたインテリジェントな声のトーンについついこの方のことを思い出したというわけですよ(2日経ってやっと明確な答を出す)。
TGとかポップ・グループとかもその番組でよく流れたのだが、一番印象に残ってるのがフランク・ザッパが流れた時で、実はその時が初めてまともにザッパを聴いて「ピンと来た」記念すべき時なのである。それも当時の最新作、『ジョーのガレージ』とかではなく、69年のアルバム『バーント・ウィーニー・サンドウィッチ』の中の一曲「ホリディ・イン・ベルリン」だったのである。おおっ、これは凄いねと思いつつ数日後には大阪梅田の名所・LPコーナーにてそのアルバムを手に入れていたのだ.....但し本格的なザッパかぶれが始まるのはそれから約3年後のことである。
つーわけで意外なとこからはまるのが好き者の宿命なのかもしれません。それにしても今朝とか夜8時頃とか妙に接続状況が悪くて、どうしたことかと思った。不具合が多発するミクとは関係ないわけだし、いよいよこのMacもやばいかなと。新しいマシンを手にする時まで、光化の手続きはあえてしないどこうと思ってますが。何とか生き延びねば。
| 2004-11-11 | 突然、商品はかつての半分ほどの価値もなくしてしまった |
11/17新譜祭りが始まった。恐らく今年中でもヤマと思われる発売点数の多さでヘトヘトしているんだが、それにしてもソニーの発売商品から例のマークが完全に消えたのを見るのは清々しい気分である。ふつーに新シングルや新アルバムが出てもいるんだけど、特にこれからって人でこのタイミングに乗り遅れて消えそうな人*1はほんと可哀想としか言い様がない。中堅の人も数字的に勢いが落ちてると錯覚しかねないのだが、レーベルゲートCDばかり出し続けたんじゃ仕方ないわな。皆巻き返しだ! CCCD組に屈辱を味わわせてやれ!
ところでとんでもない発売点数でレーベルゲート盤の通常CD再発もあるかもという憶測は、何の事はないただの勘違いでした。クラシックの廉価盤が100点も発売されるからです。いいんかよぅ小菅優まで廉価で出して.....
エイベックスのクラシックも高橋悠治のバッハが通常CDになってるし(まぁこれは演奏家自体の主張が入っているからかもしれないけど、あと1週遅ければ奥村愛もCCCD回避できたかもしれんのに.....)、売れ線はもうほぼ完全回避だ。むしろ弱点は「ロックっぽいもの」であることが解った。ジャンヌダルクにしたって非MAX的なことは変らないもんな。何とかしてくれよぅ.......
東芝は問題外だが(ここも洋楽アーティストのベストを廉価盤で出すのだが、既にCCCDになってるケミカルとかはそのまま、CCCDではないポールとかレニーもそのままで、全く節操ないんだなぁ).....おっと、カップスが出るのでそんな事言っちゃいけないな。あと例のビートルズ米国盤BOXだが。
本日仕事場に姿を現わしたそれを見て、やっぱりなぁ.....と。オリジナル米国盤そのままのスタイルの音源の最新リマスター(ついでにCCCD)なんだな。萎えたというか、納得というか。米国盤至上主義者なんているのかどうかわからないけど、少なくともビートルズ商品に関する限りは芸術的ガードって完全に和らいだと見ていいのかな。だってさ、酷いエコーが加えられた「アイ・フィール・ファイン」の疑似ステレオ・ミックス初CD化なんて喜々とした顔で騒ぐものだろうか? CD時代になって、モノを電気的操作でステレオ化した音に関しては完全に邪道となったはずだ。エルヴィスのCDも出始めの頃は酷い疑似ステレオだったが、抗議の末徐々にモノに戻していったという話だし、CD化こそされていないけど『ペット・サウンズ』の疑似ステレオは酷すぎる。純粋度を失い、これじゃ誤解されてもしょうがないという音なのだ。
でもさぁ、『スマイル』を見事に再構築できるブライアンが現在この世にいても、4人のビートルズによる構築物の制作はもう不可能なわけだから。残されたものを上手く活用していくしかないのだから。その辺をポールもリンゴも悟ってるはずだ。いくらブート市場に米国盤のレプリカCDが出回ったって、それを単純に有難がる普通のビートルズ・ファンなんていないと思うし、今更ブート対策のためCCCDってのもないと思うが、この4枚組を果たして有難く思っていいか否か。そこでマニア、いや信者度が測れると思っていいだろう。私ですか? 勿論CCCDは買わないけど、「ノー・リプライ」のステレオ・ヴァージョンを綺麗な音で聴けたらそれだけで嬉しいとは思う。
果たして来年この続編は出るのか? 一部の好き者(私も、実は)が大喜びしそうな『ヘルプ』の米盤サントラ、ブライアンが感動し『ペット・サウンズ』制作のきっかけとなったのはむしろこっちだ説も根強い『ラバー・ソウル』米国仕様12曲入り盤、それと共にミックス違いの宝庫である『イエスタデイ&トゥデイ』勿論ブッチャー・カヴァー紙ジャケなどが含まれるなら、確かにそそる。その実現までに、CCCDに鉄拳だ。
そんなわけで17日発売で確実に買うと思うのはアレだけです。例の秋葉系(文字通り)コンピ。
*1:誰って....み○○とかア○○○○とか....
| 2004-11-12 | ローリングストーンズジョンレノンサンタナシカゴ |
「ミュージック・ライフ」誌の巻末に設けられていた読者投稿欄「he said she said」が好きだった。今ならネタと呼ばれて然るべき他愛無いバカ投稿で溢れ、ロック好き者だって本当はずっこけることもできるんだぞと一瞬の微笑みを提供してくれていた。82年には10年間に渡るこのコーナーに寄せられたネタを集めた「笑ケース」という単行本も刊行されている。それを読む限りでは、所謂ロック・レボリューション期に於ける最高のネタ提供スターは、ツェッペリンでもフロイドでもGFRでもなく、スティーヴン・スティルスだったとのこと*1。少なくともフレディ・マーキュリーが出現するまでは*2。
先週「Technoglam Night」に出かけた際、昔のMLを読んでたら、73年のある号の同コーナーで西郷輝彦の「ローリング・ストーンズは来なかった」がネタにされていたのを発見。この曲をリアル・タイムで聴いていた者の息吹きを感じたのは嬉しかったが、曰く「こんな内容の曲じゃ日本のロック界はなめられたも同然」みたいな投稿となっていた。もっとプログレ系のミュージシャンの名前だったらいいのにと締めくくられていたが。
ね、ロックとスノビズムの微妙な関係って昔からそんなものである。ジョン・レノンもストーンズもダサイって言いたいのか、それとも歌謡界をあざ笑いたいのか。ロックが好きだって粋がってるだけでその歌の本質を読めなかったんだろうな。だからこそこの曲はその後約30年間闇に葬られたわけだけど。湯浅さんが『ハートを狙い撃ち』のライナーのこの曲の項で「この曲はロックではないという奴こそロックの敵である」と書いてらっしゃって、恐らくこの投稿の事も知っててそう書かれたんじゃないかと思うのだが、それからさらに10年を経た今やっと実感する。ロックンロールって死んだんじゃないのか? いや、何事も楽観してるだけだとロックの実は実らないんだよ。拳を振り上げてレジスタンスしなきゃ。己はスーパースターだと確信すれば怖くないのだ。
いずれにせよ、73年に18歳だった者はウッドストックの時既に14か15歳だったのだ。無邪気でいながらとんでもなく幸福だったんだね。うらやましい。今の18歳とは精神的深みが違うね。
ところで先程ミクの足跡からそのマイミクを辿ったらとんでもない方がいらっしゃるのを発見して我が身が硬直しました! と同時に彼が複数の動画GIFコミュに入ってたせいでMacも硬直しちゃったが、まぁいいでしょう。私にとっても重要人物の一人なだけにしばし恐縮するのみです*3。
*1:主に頭髪のことでネタにされていた。
*2:頭髪ネタに関しては後にリッチー・ブラックモアに王者の座を譲っている。
*3:ちなみに「緩音夕」第一集でも曲が流れた方ですが、それ以上は言えません、あしからず
| 2004-11-15 | 某グリコはどうなってしまうのだ |
いや、追及はしないで下さい........
何に触発されたのかというわけではないけど、唐突に『ペット・サウンズ』の話。
日本でビーチ・ボーイズのLPが一括復刻されたのは1977年のことで、その時リリースされたアルバムを80年代になってから怒涛の如く買い漁りBB道に入った私でありますが、実は『ペット・サウンズ』だけ単発で73年暮に再発されていたのは意外と知られていない。アメリカで『カール&パッションズ/ソー・タフ』と抱合せでリイシューされたのはその前の年だったし*1、キャピトルのコンピ『終りなき夏』によって怒涛のリバイバルが訪れるのは次の年だった。この時期に日本でわざわざ再発した裏に果たしてどんな事情があったのだろうか。
12日に書いた「ローリング....」に関する投稿が載っていた同じML誌上の東芝EMIの広告のページに、さり気なく『ペット・サウンズ』再発告知があるのを発見した。その広告文には、こともあろうに「『サージェント・ペパーズ』に匹敵するロック史上の金字塔、遂に再発売」みたいなことが書かれていたのである! 思わず目玉が飛び出た。
大体日本で人気がないと言われ続けていたザ・フーやキンクスだって50位以内にしっかり入っていた同誌の人気投票にも名前がなかったんだよ、ビーチ・ボーイズ。ましてやローリングストーンズジョンレノンサンタナシカゴさえ「ダサい」と一蹴していたスノッブ野郎にとってビーチ・ボーイズは一体何だったんだろう。まさかファウストのファーストの裏ジャケの最後の一文*2をまともなステートメントとして受け止めてた者など絶対いるはずなかろうし。
台頭しつつあったウェスト・コースト・ロックの先駆者としての評価はある程度あったかもしれないけど、イーグルスやドゥービーでいい気分の耳に『ペット・サウンズ』を必修名盤として押し付けるなんて想像できないし。考えてみればシュガー・ベイブもまだ表舞台に出てきてなかったんだよな。
この広告を打った当時の東芝EMIのクリエイティヴな独創性に今なら涙の一粒流してやってもいい気分である。しかし当時出たLPは「疑似ステレオ」だったのである*3。
それを考えると、まともに聴かれなくてよかったという気がする。日本の聴取者が『ペット・サウンズ』に対してまともに耳を開くまでには、その15年後の「グリーンライン盤」CD発売*4まで待たねばならなかったのだ。勿論いけない副作用もあったけどネ。
やっぱ個人的に変な方向に凹む時とかに聴くと、これ程身にしみる音楽はない。喜びから来る痛みと悲しみ、それらを総括しつつ美の方向へと昇華したとてつもない名盤がこれなんだよね。
*1:日本では『カール....』を皮切りに発売権が東芝からワーナーに移動していたし、逆にアメリカでは『ペット....』と続く4枚のアルバムの発売権がキャピトルからワーナーに移り、その4枚は74年に2枚ずつ2セットとして再発され、75年になって『ペット....』が単独で再発されたのだった。ワーナーとの契約事項に『スマイル』を発売するという項目が含まれていたという話も、この再発事情を考えると何となく納得なのだが.....
*2:"I like the Beach Boys!"
*3:77年再発盤LPも全て疑似ステレオで、酷い仕上がりだったばかりか、『パーティー』のA面冒頭3分位を通して非常に耳障りな高周波ノイズまで入っているのだ! 最初はブライアンのいたずらだとばかり思って別に気にせず聴いていましたけどね。CD化されるまで気付かなかった。
*4:日本で初めてオリジナル・モノの形で発売されたのは何を隠そうこのCDである。
今日発売の大塚愛の新譜のテレビCMの最後にちょっと流れる「ポッポッポポッポ....」って歌を聴くと、表題のような言葉しか思い浮かばない......向う所が一緒なんだろうなぁ........*1
Utadaのアルバムが全米初登場160位、その後動きなしというチャート・アクションに「全米進出大失敗」とか罵声を浴びせまくってる筋があるようだけど、それは大間違いだよ! たかが一週目ではないか。たった一週で価値観を変えてみせることができる人なんて、そもそも音楽家の中にいてはいけないのだよ。
松田聖子やピンク・レディーにも及ばなかったというのは現段階では事実だけど、結局メディア・ハイプやら厚かましさなど最初からないじゃないか、Utadaの場合。日本で800万枚売れたというのを煽りと思ってはいけない。もし160位で終ったとしても、私的には決して悔やんではいけない戦績だと思う*2。
むしろ不可解なのはその売られ方ではないだろうか。アイランド/デフ・ジャムとしては最も扱いにくいタイプ。中庸では決してないし、ガーリィとも言いがたい。ティンバランドとか名うてのR&Bプロデューサーと組ませるよりは、むしろ本人の個性を最大限に活かして、それをオルタナとして売ってしまえば、ある程度ファンは獲得できたのでは。主流を目指すとかえって痛い目に逢うのだ。鈴木さんが凄いのも主流からかけ離れてるからではないか(だからこそ一野球ファンとしては100%肯定に回りたくないんだけどね)。アングラ・レベルながらかなりの人気を獲得していると伝えられるのがPUFFYであるが、彼女達ってほんと米国人から見れば異端なんだろうなぁ。やっぱ異端であるべきなんだよ。
かえって初登場160位で次週圏外というのを聞くと、草の根レベルで増殖しているらしい米国内J-POPマニアの瞬発力が一週目で160位達成可能スケールまできてる*3という考え方もできて、その辺は愉快なんだな。普段こっそりとファイル交換してるような人達が、だよ.......みんな嬉々として買ってるんだろうな。この事実はもっと楽観してもいいんじゃないかと思う。これでレコード会社や著作権協会が自分で自分の首を締めるようなことをしなくなればね。エンターテインメントって本来グローバルなものじゃくなちゃ。
勿論それとは別の所にもいい素材はいくらでもあるけどね。メジャーだマイナーだって差別してしまうのはよくないよ。両者間でシンクロニシティがあったって、ナイスな偶然と割り切ればそれでいいんです(浜ゆき)。
*1:リファ: 9月のある日のLOAOH(但し事情により、よりぬき不可能)
*2:参考記録: ビーチ・ボーイズ『サンフラワー』全米アルバム・チャート最高151位/『ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』全米アルバム・チャート最高171位/フランク・ザッパ『ホット・ラッツ』全米アルバム・チャート最高173位/キンクス『ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ』全米アルバム・チャート200位入りせず
*3:何せ米国はただものでないでかさだという事を認識してないと。一年かかって全米各地のチャートを横断するヒットを記録したにも関わらず総合チャートでは85位までしか上がらなかった曲さえあるわけだし。
| 2004-12-01 | 死んだ母と浮気娘のデュエットソング |
1983年秋頃のことだったと思うが、レコードのジャケットからタイミング記載が消えた。言うまでもなく、レンタルレコード業に対する一種の「牽制」である。レコードからカセット・テープにダビングする際、それがないと円滑に作業できないからね。
自分では貸しレコード断固反対の立場をとっていたのだが(まぁ、今考えてみれば業界への憧れから来る「ポーズ」だったのかもしれないな)、「PRS」を持ち出すまでもなくコンピ・テープは頻繁に作っていたし、友人のためにそれをする機会も多かった(まぁ、これもヤバいんですけどね、実は)。結果としてストップウォッチで時間測ってジャケに記入しまくり。今考えるとレコードの美的価値を低めることやってたわけだな。で、行き当たりばったりではなく、ちゃんとノートにAB面に分けて分数計算して曲順もきっちり決めて。これが計算間違って90分テープの片面に46分越える選曲したりしたら大変である。まぁ、元来のタイミング記載だって時々いい加減だったりするんだけどね*1。今ならパソコンの画面上でチョチョイだし、むしろこの超アナログなやり方が愛おしい。
そして、アナログ時代の「コントロール」の手段って所詮はあの程度だったことを思い出す。その後メディアがCDに進化し、いやでもプレイヤーにタイミング表示される時代になるのだが、結局作り手の意識も変ったのか、しばらくは「とてもいい時代」が続いたわけだな。 91年から、少なくとも99年3月までの話。それを経て、全く別の、より陰険なコントロール時代に突入するわけだけど.......
「人の事言えるかよ」と言いたくなる対象*2が増えるのは確実だな、というのが安倍姉問題に対して言える唯一のコメントです。つーかあの程度のならばジョン・レノンだって.....ってのは言っちゃやばいか。
*1:ブッダのバブルガムのシングルのB面など、例え実際の演奏時間が1分ちょっとだったり3分以上だった時も一律「2:00」になってた事があった。こんなとこまで手抜きしなくても.....
*2:特に創作面では自らの力だけじゃどうにもできないことを例のA社騒動の時に認めつつ、某映画DVDのパッケージに寄せたコメントの肩書が「ミュージシャン」となっているあ○辺り絶対やばいぞ。
| 2004-12-26 | 一晩明けても皆浮かれてるというのに |
仕事です。といっても思った以上に早く終ってしまったため、金銭的に全く余裕ないのに潰す時間はありまくるという困った事態に陥る。かといって銀座某所の某催し物に行ってる余裕なんかもないし。パスネットを丁度使い終ったばかりで、現金を使わずに済むようにわざわざ川越?池袋間をJRで移動(しかしイオカードも来年3月で生産終了とは、しょっちゅうJR乗る訳ではない私のような者に冷たいよな)。タワレコのカードはいっぱいになっているのに敢えて音盤方面は避け、専ら書籍関係をチェック。ョン様の写真集よりも品薄頻度高いのかいな、恭子たんの。やっと見つけてため息をつくも、当然買えず。山本梓の方がそそるかもな。
そうこうしているうちにいい感じで時間が過ぎ、バスで早稲田へ。
[実演] よしだよしこ/ルフラン@ジェリージェフ (早稲田)
緩音夕の打合せを終えてテクノグラムにいざ向わんと明治通り方面に歩いていた先月6日、一度TGVの飛び入りで回した時お世話になったロック喫茶、ジェリージェフの前を通りかかったら、貼紙にこのライヴの告知があった。よしだよしこ? ええっあの「よしこ」さんか! まだ歌ってらっしゃったのかと感慨に耽っていたら、オープニング・アクトを務めるルフランの紹介文に二度目の不意打ち。おおっ、気になる! これは行くしかないと即決した夜なのであった。サイトでMP3を試聴して、更なる胸キュン状態。その高まりを抑えきれず、例の緩音夕スペシャルCD企画にお誘いするに及び、現在に到るというわけ。やっと、やっとこのダイアリーにその名が登場することになるルフランとは一体?
バックグラウンドは一連のネオ歌謡/GSなのであるが、どう間違ったか70年代の清純派アイドル路線をフォークのスタイルで追求することとなった女性二人組である。手作りスタイルを貫く演出が清々しく、一目惚れした者も数知れず。私も今回のステージでほんとやられちゃいました。もう、70年代特有のあの無垢な感触がそのまま時を越えて甦ってしまった感じ。ついつい小学生の頃にタイム・ワープ。ピアノを弾くお嬢さんのような高貴感じゃない、もっと隣のお姉さんっぽいイメージ。下敷きの中にレスリー*1の写真を入れて持ち歩いてるようなコの、窓辺で白いギターをつま弾くその姿に遠くからため息。そのお姉さんが、クラスにやってきて僕のそばで歌ってくれる、そんな感じである。あるいは、6時限目の体育の授業が終っても着替えず、トレシャツとトレパンのまま笛を吹きながらあのコが僕のそばに寄ってくる時、それに近い胸キュン感の持続。この清純スタイルでオリジナル曲と70年代アイドルのカヴァーを演奏してしまうのだからたまらない。特に「青春の坂道」はばっちりな選曲で、思わず恋に落ちてしまいそうです。サポートであの知子のロックのビーバーさんが入り、マニア度を高めているのがまたこのぉーという感じで。ほんといい人達を知ったという感じです。
その彼女たちのあとに登場したよしだよしこさんは、全く別のオーラで私を引き付けてくれる。既にエレック盤のシングル一枚持っていただけで、あとは伝説の歌姫と言っていい存在なのであるが、一度歌う事を完全に辞めたものの、情熱が高まって第二のスタートを切ったのがよく解る、瑞々しさと風格の共存にやられてしまう。主に海外の曲にモティーフを求め、新しい歌詞をつけた(これをカヴァーと言わない所も実に逞しい!)ものが今回の曲目の中核を成していたのだが、そのいずれもが力強く美しいよしこスタイルで輝きを放っているのだ。ルフランの無意識タイム・ワープの後では、その甘酸っぱい憧れの対象だったお姉さんの成熟した歌声を聴くような彼女のステージが、なおも心に清く響いたのである。考えてみれば、カップスのライヴとマジカル・パワー・マコのインストア*2を別とすれば、今年はベテラン・ミュージシャンの生演奏を殆ど体験していなかったというわけで、最後の最後にいい体験をさせてもらいました。ロック喫茶のある意味密室的な環境がより貴重度を高めていたのは言うまでもないし。
さて明後日は時間的にも切羽詰まった状況となりそうで、果たしてどうなるやら。一応最低限の金は保管してはあるけれど。あと30日よりも1月11日のライヴの方が気になるな。平日なのでアレなんだけど、つしまみれも出るとなれば.......
*1:チャンではなくマッコーエンね。
*2:考えてみれば前者も招待されて行ったんだし、お金払ったのは今回だけではないか.....
| 2004-12-29 | 手が冷たくて思うように文章が打てないよぅ |
一応仕事だったんだけど4時で終り。時間たっぷりあるのに金はなく、今日ライヴだったらなぁと今更願ったってしょうがないけど雪なんだよ寒いんだよ萎えるよぅ。明日行くはずのライヴも当日の自分の気分次第という感じになってきちゃって、主役の方には申し訳ないけどもう少し考えさせて下さいということで。1週間出勤続きだとさすがにきつい。内2日ライヴも行ってるわけだし。今月は色々いい刺激を頂いたので何とか来年1月も持続したいと思います。締めのブライアンに向けて。
こういう機会なので恒例の年間ベスト音盤選考をやらせていただこうと思います。今年はとにかく邦楽の方が激戦でしたね。といっても特に際立った作品があるわけでもなかったのだし、やはり終ってみればあのアルバムの魔力が全てだったとそういう気がしました。気軽に見過ごしたりするとほんとばちが当るよ。
[洋楽新譜アルバムの部]
1. ブライアン・ウィルソン/スマイル
2. プリンス/ミュージコロジー
3. V.A.&ダニエル・ジョンストン/ダニエル・ジョンストンの歌
4. R.E.M./アラウンド・ザ・サン
5. 以下棄権
スマイルが大事件過ぎたということで。まぁ、この作品に関しては「アレがああでなければ満点」とかそういう評価が全く意味を成さないのは確かであり、存在そのものが別物なのだということで。本当はもっともっと凄い洋楽アルバムがあるかもしれないのだけど、レニー・クラヴィッツやビースティーズやマシュー・スウィートやフィン兄弟など常時購買組まで含めたCCCD渦に飲み込まれ、例の輸入盤規制の件も絡んで洋楽シーン全体に萎えずにいられなかったのかもしれないな。つーことで大っぴらに棄権と記して去りますよ。あれ忘れてるぞとかそういうコメントなら大歓迎です。
[邦楽新譜アルバムの部]
1. 折笠富美子/Lune
2. ザ・ゴールデン・カップス/ワンモアタイム
3. ニーハオ!/BLUE
4. かずみとまや/アミチエ
5. 宮崎吐夢/宮崎吐夢記念館
6. EeL/Little Prince
7. SGK/In the Secret Night
8. 渚十吾/明日は別の雲
9. Clever Cherry/森の音楽会
10. 倉橋ヨエコ/東京ピアノ
次. つしまみれ/創造妊娠
こちらは正直10枚では物足りないですね。ラ・ソラネコとヅヴァイを外すのは辛かったし、国仲涼子とか小倉優子とか....まぁいいか。星井七瀬とRYTHEMはCCCDでなければ10位以内に入れたと思うな。でもはっきり言ってこちらは1位と2位を棄権して3位から始めてもよかったくらいである。その理由として、『スマイル』と同じ次元に位置するアルバムを例え別カテゴリーとしても存在させたくなかったことと、これら11枚を軽々と超越する愛着を持った作品が2枚(両方とも売り物ではないので除外した。その片方は例のコンピなんですけどね)確実に存在することがあげられます。
[リイシュー/発掘音源の部]
1. V.A./Come to the Sunshine: Soft Pop Nuggets From The WEA Vaults
2. V.A./Garage Beat '66 (1) Like What, Me Worry?!
3. トム・アルドリーノ/ブレイン・ロック
4. ザ・キンクス/ヴィレッジ・グリーン・プリザヴェイション・ソサエティ
5. 麻里圭子、ボーカル・ショップ他/21世紀のこどもの歌
6. サラ&メロディー/サウンド・オブ・パシフィック
7. デイヴィ・アラン&ジ・アロウズ/Devil's Rumble
8. サイモン・デュプリー&ビッグ・サウンド/Part Of My Past
9. タンジェラ・トライコリー/Jet Lady
10. ペニー・アーケイド/Not The Freeze
次. ジュン上久保/サンフランシスコの奇跡
次次. V.A./テイチク70sアイドル・コレクション
こちらも激戦でした。結局和洋混ぜてしまったが、こだわりの再発仕事という面から見れば、この厳しい事情の中予想以上にはりきってくれたなぁと思う。ライノ・ハンドメイドのサイケ2枚とサンデイズドのガレージ3枚は例によって代表1枚ということで。トムのは気持的には新作に入れてもいいと思ったのだが、『スマイル』と並べたくないというのもあってこちらにした。逆に『スマイル』をこっちに入れると違和感もあるが、ブライアンの脳内発掘という面から見ればこちらでも隠れ1位としていいのでは?
あとDVDの部とかシングルの部とか、思いつく限り挙げてもいいと思ったが、今日はこの辺で。ただネタ楽曲市場という点ではパブリック的には「マツケンサンバII」、私的には昨年から続く「恋愛15シミュレーション」の壁の向こうでおとなしくならずにいられなかったと感じ、今年はネタベスト10はやめにしようと思います。つーか頑張りましょうよ歌謡曲製造家の皆さん!